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【毎週インド映画6】『チャルラータ』踊らぬインド映画の巨匠サタジット・レイ渾身の一作

公開日: : 最終更新日:2018/06/01 2018映画 , , , , , , ,

【毎週インド映画6】『チャルラータ』踊らぬインド映画の巨匠サタジット・レイ渾身の一作

チャルラータ(1964)
CHRULATA(1964)


監督:サタジット・レイ
出演:マドビ・ムカージ、ショウミットロ・チャテルジー、
ジョイレン・ムカージーetc

評価:75点

今年はインド映画に力を入れている私ですが、先日サタジット・レイの『チャルラータ』ブルーレイを買いました。ウェス・アンダーソンや淀川長治を魅力させた踊らぬインド映画とのことだが果たして…

『チャルラータ』あらすじ

1880年カルカッタ。《センチネル》という政治新聞の編集長兼経営者として莫大な富を得ているブパチ・ダット。ある日、兄とその妻を呼び寄せ、彼女に自分の妻の世話を任せた。しかし、ブパチ・ダットは文学少女だったのに対し、兄の妻は無学な女。相性が悪い。そこに、文学博士のいとこが現れたことから運命の歯車が回り始める…

インドの巨匠が放つ『おたくはつらいよ』

インドならではの美しい装飾、サントラに引き込まれるが、実は本作、オタクの為の映画だ。

男尊女卑な時代、女は箱入りで刺繍をやらせていた時代。文学少女な奥さんは周りの人と話が合わず、退屈していた。夫は新聞社の男で、仕事が忙しくなかなか構ってくれない。そんな中、文学博士が彼女の面倒をみにやって来て、恋が始まるという内容。この手の恋愛映画に必須とも言えるバレルカバレナイカサスペンスは薄いので、物語の直接的な起伏を期待して観ると肩透かしを食らうのだが、2人の文学人が囁くような声で詩を詠み、それによって揺れ動く心を雨と扉の揺らぎで描く美しさには舌鼓を打つこと間違いなしだ。特に、『君の名前で僕を呼んで』にハマった人の心を鷲掴みにする内容となっています。

そしてこれはオタクに向けた究極のシンデレラストーリーではあるまいか!昨年の実写版『美女と野獣』が如く、文学で心を通わす二人に熱くなる。いや、オタクなら熱くならない訳が無い。そりゃ、ウェス・アンダーソンが惚れ込むのも納得だ。この耽美的世界。「インド映画って大味でしょ!とにかく踊るんでしょ?」と線引きをしている方にこそ観て欲しい作品でした。

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