【Netflix】『隔たる世界の2人』The Fire Next Time
隔たる世界の2人(2020)Two Distant Strangers 監督:トレイボン・フリー、マーティン・デズモンド・ロー出演:ジョーイ・バッドアス、アンドリュー・ハワード、Zaria Simone、Mona Sis…
隔たる世界の2人(2020)Two Distant Strangers 監督:トレイボン・フリー、マーティン・デズモンド・ロー出演:ジョーイ・バッドアス、アンドリュー・ハワード、Zaria Simone、Mona Sis…
ラブ&モンスターズ(2020)Love and Monsters 監督:マイケル・マシューズ出演:ディラン・オブライエン、マイケル・ルーカー、ジェシカ・ヘンウィックエレン・ホルマン、メラニー・ザネッティetc 評…
MITメディア・ラボで学ぶジョイ・ブオラムウィーニはSFから着想を得て作品制作を行う課題に顔認証技術を採用する。しかし、黒人である彼女の顔は中々認識してくれない。調査をする中で、女性よりも男性、有色人種よりも白人の方がAIは認識しやすい事実に辿り着く。肌の色が違うぐらいなら物理法則に当てはめれば容易に認識してくれそうなものなのにどうしたことか?ここから彼女の探求の旅は始まる。その中で様々な研究者がAIに潜む偏見の存在に気づきはじめていることを知る。AIは膨大な情報を解析するだけだ。その情報が誤っていれば、誤った結果が出力される。これは意図しないところで起きたりするのだ。
ライカは生存の保証がないまま宇宙に飛ばされ、地球史上初めて地球を周回した動物になった。映画は、そのライカの魂が今のロシアの犬たちに引き継がれているかのようにロシアの野良犬の生活が映し出される。本作はソ連の宇宙開発に関するドキュメンタリーとしてみると肩透かしを食らうことでしょう。
そんなルービックキューブ界に神童がいた。フェリックス・ゼムデグスだ。彼は幼少期にルービックキューブに取り憑かれ、次々と世界大会の栄冠を勝ち取り、世界記録を幾つも持っている人物だ。しかし、2017年に彼を脅かす存在が現れた。マックス・パークだ。youtubeに片手でルービックキューブを揃える男の動画が出現した。フェリックスは挑戦してみたが、この謎の男のスピードには勝てなかった。やがて彼は表舞台に現れる。マックス・パークは淡々と大会を勝ち進んでいき、フェリックスの世界記録を次々と破り始めるのだ。そんな彼にもドラマがある。彼は自閉症を患っていた。彼に幸せになってほしいと願う家族は様々な方法を試す中でルービックキューブに手応えを感じる。自閉症の人が難しいとされる行動、人を指差しする、人の行動に合わせるといったことが大会を通じて身についていく。そこに家族は嬉しさを感じる一方で、いずれ訪れるであろう挫折や敗北をいかに処理していくのかを不安視していた。
現場は混乱していた。未知のウイルスによりロックダウンした武漢で、医者たちは限られた人員、限られた物資、慣れない防護服で次から次へと現れる人たちの面倒をみないといけなかった。父に会いたい者もいる。しかし、立ち入りは厳重に管理されており、人情を捨てて冷徹に連れ出さないといけない。その極限状態に市民はフラストレーションを抱えていた。
街の上で(2020) 監督:今泉力哉 出演:若葉竜也、穂志もえか(保紫萌香)、古川琴音、萩原みのり、成田凌etc 評価:85点 おはようございます、チェ・ブンブンです。 『愛がなんだ』で映画をあまりみないような人にも認知…
学校で音楽を教えるジョー・ガードナー。生徒は協調性ゼロで耳苦しい不協和音が響き渡る。彼はトロンボーン使いのコニーを指差す。くすんだ金属の色合いのリアルさに身を乗り出す。そしてジョー・ガードナーはジャズクラブに行くのだが、これが凄まじい。仄暗い空間の中で、彼の憧れのミュージシャン・ドロシアのサクソフォーンがキラリと光る。陰影礼讃の極みに圧倒される。街に出れば、消防車が現実と寸分違わないリアルさで突っ込んでくる。リュミエール兄弟の『ラ・シオタ駅への列車の到着』を公開当時初めて目の当たりにした観客さながらの衝撃は魂の世界の前衛的ヴィジュアルとの融合により観る者を飲み込む。
『モンスターハンター』をやったことのある人なら、ディアブロスやリオレウスとミラ・ジョヴォヴィッチとの死闘が目玉になっているだろうと思うはずだ。実際に予告編では、そのような戦闘シーンにフォーカスがあたっていた。ポール・W・S・アンダーソンのインタビューを読んでも、白羽の矢が立った映画化ではなく、彼は本当にモンハンが好きなんだということが伺えた。
『サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』では「聞こえない」の観点から、生活の不自由を観客もろとも巻き込んで描いていく。ライブツアー中の男ルーベン(リズ・アーメッド)は仲間と会話をしていると突然音が聞こえなくなる。水中にいる時のようなこもった音が木霊する。そしてそれは段々と強くなる。振動だけが空間を伝わる。しかし、会話の内容、音の内容、つまり「意味」が付随してこないのだ。聞こえるということは、空気の振動を脳が受け取り、脳がその振動を意味として翻訳することだったのだ。それを、繊細な音の差異で描いていく。