【ネタバレ】『名探偵コナン 緋色の弾丸』工藤新一のシン・新幹線大爆破

名探偵コナン 緋色の弾丸(2021)
Detective Conan The Scarlet Bullet

監督:永岡智佳
出演:高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也、池田秀一、緒方賢一、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、浜辺美波etc

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

先日、映画仲間から名探偵コナン講義を受け、最新作『緋色の弾丸』が観たくなってきた。自分は名探偵コナンのことはあまりよく分かっておらず、映画も歯抜けで数本観ている程度なのだが、改めて日本が誇る脳筋ドル箱映画シリーズだなと思う。マイケル・ベイ映画や『ワイルド・スピード』シリーズのように桁違いの爆発量とVFXを使ったアクションは日本で撮れませんが、日本にはアニメという秘密兵器がある。その秘密兵器の中で最強の爆発とアクションをやってのけることができるのです。「真実はいつもひとつ」と江戸川コナンの「真実」を一方的に後出しジャンケン気味に押し付けられ、ミステリーはあってないようなものに等しい本シリーズ最新作観てきました。Twitterでの評判は芳しくないようですが、映画館でワイワイ楽しみたいポップコーン映画に仕上がっていました。

『名探偵コナン 緋色の弾丸』あらすじ

青山剛昌の人気コミックをアニメ化した大ヒットシリーズ「名探偵コナン」の劇場版24作目。世界最大のスポーツの祭典「WSG」と、世界初の「真空超伝導リニア」の開発という2つのキーワードを軸に、前代未聞の事件に挑む江戸川コナンの活躍を描く。FBI捜査官・赤井秀一が、シリーズ20作目「純黒の悪夢(ナイトメア)」以来に劇場版に登場。さらに、赤井の弟でプロ棋士の羽田秀吉、女子高生探偵の妹・世良真純、3人の母親で“領域外の妹”と名乗る謎の女性メアリーも登場し、“赤井ファミリー”が集結する。4年に一度開かれる世界最大のスポーツの祭典「WSG ワールド・スポーツ・ゲームス」が東京で開催され、その開会式にあわせ、最高時速1000キロを誇る世界初の「真空超電導リニア」を開発することが発表された。しかし、世界の注目を集める中、名だたる大会スポンサーが集うパーティ会場で突如事件が発生し、企業のトップが次々と拉致されてしまう。そして、その裏には事件を監視する赤井秀一と、彼の指令を待つFBIの姿があった。江戸川コナンは、今回の事件と、15年前にアメリカのボストンで起きた「WSG連続拉致事件」との関連性を疑うが……。

映画.comより引用

工藤新一のシン・新幹線大爆破

今回の名探偵コナンは、「シン・新幹線大爆破」である。名古屋から放たれるリニアモーターカーが大暴走し、新国立競技場と思しきドームに突っ込む様子が楽しめる作品となっている。

本作は、今まで観てきたコナン映画の中でトップクラスにぶっ飛んでいる作品と言える。冒頭から、「WSG ワールド・スポーツ・ゲームス」のセレモニーで鈴木園子の父が誘拐される事件が勃発する。すると待ってましたと言わんばかりに吉田歩美、円谷 光彦、小嶋 元太の三人、通称:少年探偵団が先陣を切って推理を始める。いつもは食い意地係としてしか機能していない元太が、鰻の匂いを嗅ぎ分ける特殊能力を使って父を救出するファインプレーを魅せつけるのだ。こうしていくうちにFBIや赤井一族を巻き込んだ陰謀戦が始まる。

江戸川コナンといえば、毛利蘭に正体が工藤新一であることをバレないように暗躍しながら事件を解決するイメージが強いのだが、本作でのコナンはもはや正体を隠す気すらない白昼堂々とした動きで壮絶な修羅場を乗り越えていく。いつも通り不自然なタイミングで蘭から逃走を計るのだが、小学生がスケートボードで高速道路を爆走していたりと誰しもがスマホで情報発信できる時代にしては目立ちすぎる行動が散見される。

そして、こともあろうことかテロ警戒により無人走行イベントとなったリニアモーターカー運用式会場におもむろに現れて、花火型のサッカーボールをぶち上げる陽動作戦を実行。そして監視カメラを破壊することなく、無人のリニアモーターカーの中で作戦を敢行するのだ。しかも今回の場合、新幹線で東京を目指す蘭グループのモニターにガッツリと暗躍するコナンが映っている。そんな中でドヤ顔で名推理をしはじめ、さらには銃を向ける犯人と戦ったりするのだ。これ、もはや工藤新一だとバレるのは秒読みに入ってしまっています。そんな状況で、新幹線の先頭から巨大なサッカーボールを射出し、暴走したリニアモーターカーを新国立競技場もどきに突っ込ませたら、たとえ正体がバレなくても、江戸川コナンは保護されてしまうことでしょう。

また、赤井が遥か遠くから放つ銃弾の軌道を予想して、犯人に当たるように誘導する場面とか何言っているのかわかりませんでした。

全体的に、脳筋アクションレベル増し増しな一本でしたが、たまにはこういう映画もいいのかもしれません。

P.S.赤井さんの声が『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブルの池田秀一と先日教わって驚愕しました。赤い彗星ですね。

※映画.comより画像引用

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