ジュゼップ(2020)
Josep
監督:オーレル
出演:セルジ・ロペス、ジェラール・ヘルナンデス、ブリュノ・ソロ、ダヴィ・マルセetc
評価:45点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル2021でカンヌレーベル2020選出のBD風アニメーション『ジュゼップ』を観ました。原題が『Josep』なので「ジュゼップ」って言えなくない?と疑問抱きつつも挑戦してみました。
『ジュゼップ』あらすじ
1939年2月、おびただしい数のスペイン共和党員がフランコの独裁から逃れようとフランスに押し寄せた。フランス政府は政治難民となった彼らを収容所に押し込め、冷遇する。そんな中、有刺鉄線で隔たれた憲兵と絵描きの間に友情が芽生える。1910年にバルセロナで生まれ、1995年にニューヨークで没した実在のイラストレーター、ジュゼップ・バルトリの人生を描いたアニメーション。
※MyFFFより引用
絵の世界は神聖不可侵
白状すると、BD風アニメーションは苦手だったりする。ここ最近、BD風アニメーションの秀作として国際映画祭で評価される作品が増えており、タリバンの生活を描いた『カブールのツバメ』やルイス・ブニュエルが『糧なき土地』を撮ったエピソードを描いた『Buñuel in the Labyrinth of the Turtles』などがこれに該当する。日本の画以上に予測不能で重厚なアニメーションに慣れてしまうと、ラフ画と色彩を得た画のコントラストで、政府の弾圧に抵抗する不屈の男像というのは想定内で物足りなさを感じる。『風立ちぬ』では、社会の混沌に対して奪えぬ想像力。破壊の中の美を印象派画家の作品を引用することで捉えた。アーティストの心理的葛藤に迫れたと思うのだ。
ジュゼップ・バルトリがどんなに弾圧されても画だけは奪われぬよう、想像力を奪われぬよう奮闘する様子は熱い物語だが、画の良さだけで押し切ろうとしていないかい?と疑問を抱く。教科書的で物足りなく、語りたいところがない映画でした。
※lumiereより画像引用
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