第91回アカデミー賞総括 作品賞は『グリーンブック』

第91回アカデミー賞総括 作品賞は『グリーンブック』

おはようございます、チェ・ブンブンです。

昨日の朝、第91回アカデミー賞授賞式が行われました。毎年、受賞速報を当ブログで行なっているブンブンですが、今年は映画仲間とケンタッキーフライドチキン食べながら授賞式観戦していた為、速報は出しませんでした。なので、代わりに総括記事をアップします。

もくじ

作品賞:『グリーンブック』

ブンブン予想:『ROMA/ローマ』
外国語映画賞を『ROMA/ローマ』が受賞し、脚本賞を『グリーンブック』が受賞した段階で、もう作品賞は『グリーンブック』で決まりでした。やはりNetflix映画反対勢力の圧力が強かったのか、『ROMA/ローマ』が勝てなかったのは残念です。もちろん、『グリーンブック』もいい作品ですが、ちょっと優等生過ぎる気がします。無難OF無難ですね。日本公開は今週金曜日3/1是非劇場で鑑賞してください!

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監督賞:アルフォンソ・キュアロン(『ROMA/ローマ』)

ブンブン予想:アルフォンソ・キュアロン(『ROMA/ローマ』)

まあ、これはギレルモ・デル・トロが登壇した瞬間受賞は決まったもの。『ゼロ・グラビティ』以来2度目の受賞です。それにしても2013年以降アルフォンソ・キュアロン、ギレルモ・デル・トロ、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥメキシコ3人組が監督賞をほとんど支配していて本当に凄い!

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主演女優賞:オリヴィア・コールマン(『女王陛下のお気に入り』)

ブンブン予想:オリヴィア・コールマン(『女王陛下のお気に入り』)

一時期、主流がグレン・クローズだったのですが逆転優勝!これは皆意外と言っていますが、割と順当な気がしました。なんたって、コンプレックスの下に可愛さを隠してしまっているアン女王の繊細な演技の方が技術的に上手だなと思ったからです。

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主演男優賞:ラミ・マレック(『ボヘミアン・ラプソディ』)

ブンブン予想:ラミ・マレック(『ボヘミアン・ラプソディ』)

まさか、『ボヘミアン・ラプソディ』が公開時批評家から酷評された段階からアカデミー賞最多4部門受賞にまで登り詰めるなんて誰が想像できただろうか?『ナイト ミュージアム』シリーズで石版お兄さんアクメンラーを演じ、みんな大好き『バトルシップ』にも出演しているエジプト系俳優ラミ・マレックの勝利にブンブン胸熱でした!6月には不朽の名作『パピヨン』リメイクでダスティン・ホフマンポジションを演じるので楽しみです。

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助演女優賞:レジーナ・キング(『ビール・ストリートの恋人たち』)

ブンブン予想:レジーナ・キング(『ビール・ストリートの恋人たち』)

これは順当。圧勝でしたね。警察の横暴によって監獄に入れられてしまった親戚のために頑張る女性を好演していました。

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助演男優賞:マハーシャラ・アリ(『グリーンブック』)

ブンブン予想:マハーシャラ・アリ(『グリーンブック』)

これも順当。マハーシャラ・アリの高潔でまるでワカンダの国王のような佇まいは観る者の心に焼き付きます。これは当然の結果と言えます。

脚本賞:『グリーンブック』

ブンブン予想:『女王陛下のお気に入り』

今年のアカデミー賞は票が分かれるので、通常であれば作品賞と脚本・脚色賞は連動するのだが、今年は完全に分かれるであろうと思い『女王陛下のお気に入り』受賞を予測していたのですが、結局作品賞と連動し『グリーンブック』が受賞しました。優等生な作品なので受賞しても不思議ではなかったが、個人的に『女王陛下のお気に入り』の方が脚本上手かなと思いました。

脚色賞:『ブラック・クランズマン』

ブンブン予想:『ビール・ストリートの恋人たち』

本当だったら、『ドゥ・ザ・ライト・シング』、『ジャングル・フィーバー』の頃にスパイク・リー監督は讃えられているはずだったのだが、なかなか獲れなかった。そんな彼がようやくしっかりした賞(2016年に名誉賞を与えられている)を受賞した。『ドゥ・ザ・ライト・シング』オマージュでLOVE&HATEのメリケンサックを装備してぴょんぴょん跳ねる彼の姿を観て、ブンブン嬉しくなりました。

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撮影賞:『ROMA/ローマ』

ブンブン予想:『ROMA/ローマ』

これはもうアルフォンソ・キュアロンを讃える賞でした。監督賞と撮影賞を同じ人物が受賞する珍しい結果でした。

美術賞:『ブラックパンサー』

ブンブン予想:『女王陛下のお気に入り』

今年は、黒人、移民、女性を全力で讃える回。それだけに『ブラックパンサー』が3部門受賞しました。まあ、どのシーンとっても映えるのである意味当然か。

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編集賞:『ボヘミアン・ラプソディ』

ブンブン予想::『ボヘミアン・ラプソディ』

まあ、これは当然の受賞といえるでしょう。アカデミー賞観戦会場に来ていた人が、「多分、今年のアカデミー賞の会員はQUEEN世代が多かったから4部門も獲れたのでは?」と説を唱えてました。なるほど!

録音賞:『ボヘミアン・ラプソディ』

ブンブン予想:『ROMA/ローマ』

てっきり、『アリー/スター誕生』と票割れを引き起こすかと思いきや、ラプソディの圧勝でした。

音響編集賞:『ボヘミアン・ラプソディ』

ブンブン予想:『ROMA/ローマ』

町山智浩曰く、ライブシーンは観客一人一人の音をミキシングさせている凄い作品なんだと語っていて納得しました。

視覚効果賞:『ファースト・マン』

ブンブン予想:『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

これは今年最大のダークホース。VFXゴリゴリの作品に対抗して、特撮で勝負した『ファースト・マン』が受賞しました。

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衣裳デザイン賞:『ブラックパンサー』

ブンブン予想:『ブラックパンサー』

スパイク・リー映画の右腕衣裳デザイナーであるルース・E・カーターが初受賞しました。まあ、サンディ・パウエルは名誉ノミネートみたいなもんですからねぇ

メイクアップ&ヘアスタイリング賞:『バイス』

ブンブン予想:『バイス』

これはある意味消去法による受賞ですかね。ここで『バイス』が獲らないと、ノミネート数多いにも関わらず無冠になってしまいますしね。

オリジナル作曲賞:『ブラックパンサー』

ブンブン予想:『ビール・ストリートの恋人たち』

まさかの『ブラックパンサー』逆転優勝。スウェーデンの作曲家ルドウィグ・ゴランソンはアカデミー賞初ノミネートにして初勝利です。

歌曲賞:『アリー/スター誕生』‘Shallow’

ブンブン予想:『アリー/スター誕生』‘Shallow’

これはもう、レディー・ガガを讃える場所なので当然でしょう。それにしても、今年はレディオ・ガガとレディー・ガガが讃えられるなかなか面白い年でした。

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『アリー/スター誕生』レディオ・ガガの次はレディー・ガガだ!!

長編ドキュメンタリー賞:『FREE SOLO』

ブンブン予想:『RBG』

いつの間にか、流れは崖映画『FREE SOLO』になってました。命綱なしでアメリカの断崖絶壁エル・キャピタンを登りきった男の武勇伝の瞬間を撮ったエクストリームドキュメンタリー。日本公開に向けて配給サイドが準備を進めているようなのでお楽しみに!マジで怖い…

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短編ドキュメンタリー賞:『ピリオド-羽ばたく女性たち-』

ブンブン予想:『ピリオド-羽ばたく女性たち-』

インド人女性の自立と生理に対する認知拡大を追ったドキュメンタリー。『パッドマン』のドキュメンタリー版として見応えがあります。今年のテーマは女性ということもあるので、当然の受賞といえるでしょう。Netflixで観られるので是非!

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長編アニメーション賞:『スパイダーマン: スパイダーバース』

ブンブン予想:『スパイダーマン: スパイダーバース』

ディズニーの牙城を粉砕して大満足!アカデミー賞もちょっとずつ変わって来ている実感が湧きます。

短編アニメーション賞:『バオ』

ブンブン予想:『バオ』

『インクレディブル・ファミリー』で同時上映された饅頭育児映画。まあネームバリューでみたら、これ以外ありえないか…『ONE SMALL STEP』に獲って欲しかった…

短編映画賞:『SKIN』

ブンブン予想:『野獣』

今年は黒人映画賞賛年ということもあり、黒人と白人の戦いを描いた『SKIN』が受賞しました。『野獣』に獲ってほしかった…

外国語映画賞:『ROMA/ローマ』

ブンブン予想:『COLD WAR あの歌、2つの心』

残念ながら作品賞を『ROMA/ローマ』が受賞できなかったので、代わりに外国語映画賞を受賞しました。『COLD WAR』が報われず涙目です…

おわりに…

いかがでしたでしょうか?今年はやたらと人種と女性に配慮したアカデミー賞でした。また例年の視聴率低下や社会情勢によりしがらみ雁字搦めになっている印象が強く、華やかなアカデミー賞というよりかは粛々淡々としたアカデミー賞というイメージが強かったです。やっぱり、映画祭とは違うのだから、もっと華があっていいのではと思いました。まあ、何年も前の粗相を掘り起こされて手のひら返しで業界から追放される社会なので、もうかつての華は取り戻せないかもしれませんが…

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