【アカデミー賞特集】『フリー・ソロ/FREE SOLO』命綱なしで断崖絶壁を登る男

フリー・ソロ(2018)
FREE SOLO

監督:エリザベス・チャイ・バサヒリィ、ジミー・チン
出演:アレックス・オノルド、Sanni McCandless、Jimmy Chin、Tommy Caldwell etc

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

第91回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされている登山映画『FREE SOLO』を観てみました。本作は、暴動で荒れ狂うセネガルの大統領選を追った『セネガルの春』や登山映画『MERU/メルー』といったハードコアな撮影に挑み続ける女性の映画監督エリザベス・チャイ・バサヒリィが『MERU/メルー』に引き続き、山ドキュメンタリー職人ジミー・チンと共に、命綱なしで崖を登るフリーソロに迫ったドキュメンタリーです。

本作は2017年にアメリカ・ヨセミテにある断崖絶壁エル・キャピタンを踏破したアレックス・オノルドの伝説の瞬間を捉えた作品。山ドキュメンタリーにハズレなし、これは高所恐怖症の人にはオススメできないが、クレイジージャーニー好きには堪らない作品でした。それでは詳しくみていきましょう。

『FREE SOLO』概要


Follow Alex Honnold as he becomes the first person to ever free solo climb Yosemite’s 3,000ft high El Capitan Wall. With no ropes or safety gear, he completed arguably the greatest feat in rock climbing history.
ブンブン訳:彼がヨセミテ3,000フィートにも及ぶエル・キャピタンの絶壁を命綱なしで踏破する最初の人になるアレックス・オノルドについて行こう。ロープもなければ落下防止装置も持たず、彼はロッククライミング史に残る偉業を成し遂げました。
IMDBより引用

偉業にはひたすら鍛錬、リスク回避が大切

本作は、単にクレイジーなロッククライマーが偉業を成し遂げる瞬間をスクリーン越しの安全圏からお届けするような作品ではない。そんな程度なら『Won’t You Be My Neighbor?』を粉砕玉砕大喝采で、アカデミー賞にノミネートすることはなかったことでしょう。本作は、アレックス・オノルドがエル・キャピタンに挑むまでに力を入れているのが特徴だ。アレックス・オノルドの幼少期は内気でレゴに夢中になっているような少年だった。世の中に対してちょっぴり厭世的であった。そんな彼がクライミングにのめり込んだ。彼は大学中退後、パタゴニアのフィッツ・ロイを攻略し、優秀な登山家に贈られるフランスのピオレドール賞を受賞した。

パタゴニアを攻略した彼が次に選んだのは誰も攻略した事のないエル・キャピタンだった。攻略した事ないというよりも、誰もが「攻略なんて無理だ。たとえ命綱あったとしても。」と絶望する程の難関コースとなっています。なんてって、垂直にひび割れた溝しか掴み所のないミスター・サスケもファイトー一発!でどうにかなるレベルじゃない狂ったゾーンがあったり、場所によっては忍者のように飛び移らないといけないポイントがあったりするのだ。しかも、登る総距離も非常に長く、長時間にわたって筋肉を酷使、一瞬の気の緩みで即死亡のコースなのだ。

アレックス・オノルドは、そんな鬼畜な崖に惹かれる。まるでラスボスに挑むかのような姿勢で勇猛果敢に立ち向かいます。しかし、彼はただのクレイジーな奴ではなかった。まず、エル・キャピタンの麓で、じっくりとルートを決めていきます。そして、自分に足りない能力を強化するためにモロッコで修行をするのです。そして、エル・キャピタンに対しては、何度も予行練習で命綱ありのクライミングを繰り返します。クライミングの達人である彼ですら一瞬の気の緩みで地に落ちます。観る人は、そのヒヤッとした瞬間に肝を冷やす。果たして彼は無事に踏破できるのかと不安になります。もちろん結末はわかりきったことではあるのだが、それでも「怖い!」と思わせてしまうのが、この映画の魅力となっています。そして修行の中で足を怪我し、もうダメかと思うところこそあれど、彼は絶対に諦めません。そして、ドローンのみが見守る中、彼は一人ラスボス・エル・キャピタン、フリー・ソロに挑戦する。天空から見つめるドローン。神に戦うようなアレックスの雄姿に、心の中で応援する。そして踏破した瞬間、涙が出てきた。

えっネタバレだって?いや、この映画は実際に観ないと分からない面白さがあります。日本公開は未定ですが、できるだけ大スクリーンで観たい作品でした。

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