ラスト・ムーヴィーズ 最後の映画(2026)
Last Movies
監督:スタンリー・シュティンター
評価:20点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
今年もイメージフォーラム・フェスティバルのシーズンがやってきた。下半期の映画祭シーズンにおいて何気に注目すべきものであり、毎年1本は逃すと観ることのできないような実験映画がある。たとえば、いろんな映画の星空を集めた『★』があるのだが、こういった作品は映画の著作権問題が絡むらしく一般公開は絶望的となっている。
2026年は『ラスト・ムーヴィーズ 最後の映画』がこれに該当する。日本では主流ではないのだが、ヨーロッパだと定期的に映画のフッテージを並べて持論を語る映画が作られている。そして日本では極限定的な上映でお披露目となる。以前だと日仏学院で、ひたすらマニアックな映画を並べて自慰語りする『叫んでいるなどとは思わないでください(Ne croyez surtout pas que je hurle)』が上映された。
人生最期の映画を巡る妄言
『ラスト・ムーヴィーズ 最後の映画』は、フランツ・カフカやエルヴィス・プレスリー、スタンリー・キューブリックが人生最後に観た映画から考察していく内容となっている。人生の終焉など基本的に予測できないので、最期の映画など意図的に選ぶことはできない。とはいえ、フランツ・カフカの最期の映画がイスラエル人のパレスチナ入植の話だったりするのは少しばかり引力を感じる。
ただし、ジョン・デリンジャーをやたらと掘り下げるようになってから雲行きが怪しくなる。もはや陰謀論者の戯言のように錯乱した情報の中で自己満足しているような語りが延々と続くのだ。そして、案の定ジョン・F・ケネディの暗殺に関する話へと流れ込み、最期は映画の虚構性という煙に巻いておしまい。茶番過ぎだろう。
ただ、少年が夢の中でピアニストと戦うらしい謎の映画『ドクターTの5000本の指』という面白そうな映画を見つけた収穫はあった。
私だったら、人生最期の映画はジャック・ロジエ『オルエットの方へ』にしたいものである。










