『チャオ・パンタン』じめっと引き伸ばされた予兆

チャオ・パンタン(1983)
TCHAO PANTIN

監督:クロード・ベリ
出演:コリューシュ、リシャール・アンコニナ、アニエス・ソラル、マハムド・ゼムーリetc

評価:65点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

日仏学院メディアテークの会員になったのでDVDをレンタルした。梅雨のじめじめした時期にぴったりな『チャオ・パンタン』を観た。

『チャオ・パンタン』あらすじ

「老人と子供」「愛と宿命の泉」などで知られるフランスのクロード・ベリ監督が1983年に手がけ、フランスで400万人近くを動員する大ヒットを記録したフレンチノワール。パリの裏社会を舞台に、孤独な中年男性と麻薬密売人の青年の友情と復讐劇を通し、都市から追いやられた者たちの孤独と哀しみを鮮烈に描き出す。

パリ18区。ある夜、アルコール依存症の中年男性ランベールが働くガソリンスタンドに、ユダヤとアラブの血を引く青年ベンスサンが逃げ込んでくる。それ以来、ベンスサンはたびたびランベールに会いに来るようになり、ランベールもまた彼の世話を焼きはじめるが、麻薬の密売人であるベンスサンはバイクに乗った2人組の男たちに殺されてしまう。ランベールは復讐を誓い、銃を手に夜の街へと繰り出していく。

フランスの国民的コメディアンのコリューシュが主人公ランベール、「ピストルと少年」のリシャール・アンコニナがベンスサンを演じ、第9回セザール賞にてコリューシュが最優秀主演男優賞、アンコニナが最優秀助演男優賞と有望新人賞を受賞した。「太陽が知っている」のアラン・パージュによる原作をもとに、パージュとベリ監督が共同で脚本を担当。日本では2026年7月に4Kデジタル版にてリバイバル公開。

映画.comより引用

じめっと引き伸ばされた予兆

大雨の中、一台のバイクが道の真ん中で止まる。背後にはパトカーがおり、警戒されている。青年はとりあえず目の前の店へ逃げ込む。明らかに不審者なのだが、これをきっかけに二人は親密な関係となる。この青年は実は麻薬の密売人であり、あることをきっかけに殺害される。店のおじさんは復讐することにする。

映画は梅雨のような中々雨が止まずじめっとした空気感の中で間延びした時間を描いている。明らかに不吉な予感はすれどもその時はひたすらに引き延ばされる。だが、死の瞬間はあっという間に訪れ呆気ないものであることを豊かな時間運びの中でやってみせるのだ。シンプルながらも観応えのあるフレンチノワールであった。