「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」若松孝二が描く「連合赤軍」スピンオフ的作品

11・25自決の日 
三島由紀夫と若者たち(2011)

11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち

監督:若松孝二
出演:井浦新、満島真之介etc

評価:40点

日本文学史史上
最大の事件
1970/11/25三島事件。

「金閣寺」「仮面の告白」
等多数の名作を生み出した
小説家・三島由紀夫が、
自身が結成した楯の会
メンバーと共に
憲法改正の為のクーデターを
呼びかけるため、
市ヶ谷駐屯所に立てこもり、
バルコニーで演説後
自決した衝撃の事件だ。

これを反骨精神溢れる
映画監督・若松孝二が
映画化した作品。

ブンブン、春学期に
リービ英雄ゼミで
三島由紀夫を扱っただけに
興味津々観てみました。

「11・25自決の日」あらすじ

文豪・三島由紀夫が、
学生運動の最中、
民族派の学生を
集め楯の会を結成。

11/25の三島事件へ
突入していく様を
ドキュメンタリードラマ
風に描いた作品。

「実録・連合赤軍 
あさま山荘への道程」の裏側で…

本作は、若松孝二が2007年に
「実録・連合赤軍あさま山荘への道程」
を撮っていることから、
学生運動と三島由紀夫の関係性
色濃く描いた作品である。
以前当ブログでも紹介した、
ミシマ:ア・ライフ・イン・
フォー・チャプターズ

」と
比較すると、あちらは
「金閣寺」等彼の作品から
三島由紀夫の自決における
心情を描き出そうとしていた

のに、対しこちらは
リアリズムで勝負をしかけている。

故に、本作は文豪としての
三島由紀夫ではなく、
軍人・政治思想家
としての三島由紀夫が描かれている。

あの学園闘争の裏側で、
三島由紀夫がいかに
同志を集めて楯の会を
作ったのか。

そして、部下の教育を
どのように行ったのかが
よく分かる仕組みと
なっている。

海外版と比べると…

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恐らく若松孝二監督は、
この事件について沢山
描きたかったんだろう。
学園闘争についても
描きたかったのだろう。

かなり物語冒頭1時間、
学園闘争を描きたいのか、
三島由紀夫を描きたいのかが
ぶれてしまっており、
非常に観づらい作品と
なってしまった。

さらに、肝心な三島事件は
断然ポール・シュレイダー版の
方が緻密に市ヶ谷駐屯所へ
入るところから再現していただけに、
本作の再現映像のクオリティが
しょぼく見えてしまった。

やはり、肝心なクライマックス
三島事件当日の完全再現が
海外版に勝ってこそ価値ある
作品だと思っているので、
これはアカンなと思いました。

その代わりに、東大で三島由紀夫と
学生が弁論バトルするシーンの
クオリティは高く、

画面に釘付けになるほどでした。
頭のいい人の素早い屁理屈は
面白いですねー

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