哀しみのベラドンナ(1973)
監督:山本暎一
出演:長山藍子、高橋昌也、米倉斉加年、伊藤孝雄etc
評価:60点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に選出されたアニメ映画『哀しみのベラドンナ』を観たのだが、かなり前衛的な映画であった。
『哀しみのベラドンナ』あらすじ
中世フランスの美しい農村。熱い恋をして結ばれたジャンとジャンヌは、ささやかな結婚式のあと、領主のもとへ、貢ぎ物の金貨を献上しに行った。当時、すべての快楽と苦痛は神の、またその化身の領主からの授けものと考えられていたのである。だが、ジャンヌの魅惑的な姿態と清楚な美しさは、領主や家来たちの欲情をかきたたせることになった。やがて、ジャンヌの無垢な肉体は彼らのなぐさみものとなった。翌朝、ジャンヌは見るも無惨な姿で城から帰って来た。ジャンの優しい抱擁もいたわりの言葉もジャンヌの心をいやしはしなかった。それはジャンにとっても同じだった。ある夜、ジャンヌは糸紡ぎをしている時、何か絶望の淵から救い上げてくれる力を期待している自分に気ずいた。だが、それは悪魔たちの誘惑にちがいないと思ったジャンヌは、慌てて自分の考えを否定した。一方、村では飢饉が広まり、その上、領主の無暴な重税取り立てにより人々は苦しんだ。だが、ジャンヌとジャンの家だけはジャンヌの糸を紡むぐおかげで、税金を払うことができたために、人々はジャンヌは悪魔の力にとりつかれていると噂するようになった。今では税取り立て官に任命されているジャンは、戦争が始まったため、戦費をかき集めるように領主に命令された。
前衛の国のジャンヌ・ダルク
本作は想像する日本のアニメと大きく異なる作品となっている。白い空間に線で空間が生み出されると思いきや一枚絵の一部だけを動かしていく。ボカロ曲のミュージックビデオかと思うぐらいに単体の絵の動きが少なく、余白で物語るといった内容である。また、ジャンヌ・ダルクの話にもかかわらずその時代にないものがサイケデリックに展開されており、その点ブリュノ・デュモン『ジャネット』に近い。また、映画は性と暴力のメタファーが多くこのアングラ感は国立映画アーカイブの実験映画特集とかで上映されそうな感じとなっている。思わぬ尖った作品と出会ったのであった。










