上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花
現在放送中のアニメ「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」が問題作ということで3話まで観た。どうやら原作漫画が「グリーンバーグ批評選集」や「芽むしり仔撃ち」といった厳つい本が途中途中挿入されているとのこと。それに惹かれて観た。作品は大学生寮を舞台に酒を通じて百合が形成されるといったもの。ゆるい日常系の作風でありながらハードな間合い詰めがあり、特に第3話のデフォルメを編み込んだ描写は強烈である。さて、ここで問題となってくる場面がある。第一話にてぼたんが先輩と酒を秩父錦を交わす場面。部屋で一緒にベルイマンの『野いちご』を観るくだりがあるのだが、DVDを出すだけ出して結局観てもいないし、フレームの外側の場面であったとしてもそれを出す必然性が消滅しているのだ。作品のテイスト的にベルイマンを出すなら『仮面/ペルソナ』だろうと思ってしまう。だが、本作は確信犯的であることが第二話でわかる。百年の孤独を出して来るのだ。マルケスの名著を差し置いて検索汚染した悪名高い酒をいとも簡単に出し、ライトに文学と絡める。本作はそういう作品なのだ。これは鼻につく一方である意味正しい表現なように思える。「上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花」における表層的な文化描写とは、かつての私がそうだったように背伸びしつつ本質的ではない受容、しかし通ぶった語りの、一定ライン超えた人から観ると浅過ぎて鼻につく感じの完璧な表象として観るとレベルが高い。単なるイースターエッグではないことがわかるのである。だが、あまり好きではない。











