『Filipiñana』透明化された私は退廃を観る

Filipiñana(2026)

監督:ラファエル・マヌエル

評価:40点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

2020年のベルリン国際映画祭にて『Filipiñana』が短編銀熊賞を受賞した。本作を手掛けたフィリピンのラファエル・マヌエルが長編化させる形で長編デビューを果たした。ラファエル・マヌエルはタレンツ・トーキョー出身なのでTOKYO FILMEXに来そうな作品なので観てみた。

『Filipiñana』あらすじ

Teen Isabel’s attraction to Dr. Palanca at her country club job turns dark as she uncovers violence beneath the club’s facade and discovers their disturbing connection from the past.
訳:カントリークラブでアルバイトをしているティーンエイジャーのイザベルは、そこで出会ったパランカ医師に惹かれていくが、クラブの表向きの姿の裏に隠された暴力の実態を知り、二人の過去における不穏な繋がりを発見するにつれ、その感情は暗い方向へと変化していく。

IMDbより引用

透明化された私は退廃を観る

本作は、富裕層向けゴルフ場でゴルフボールをセットするだけの女のアンニュイな姿を捉えている。漂白されて綺麗だが、どこか機会的で人間味のないディストピアを彼女は徘徊する。意地悪な監視員は、ゴルフプレイヤーでもキャディでもないティーガールたちを見下し圧をかけている。映画はアルバイトの目線から富裕層を見つめていく。どこか、ミヒャエル・エンデ「モモ」に近い、大人の不自然さを捉えており、ショットの作り込み自体は素晴らしい。しかし、短編は観ていないのだけれども、単に短編向きな内容を引き伸ばしただけに思えてイマイチであった。