『キングダム エクソダス〈脱出〉』EPISODE 11 BIG BROTHER悪夢の悪魔現れる

The Kingdom Exodus(2022)

監督:ラース・フォン・トリアー
出演:Bodil Jørgensen,Mikael Persbrandt,Lars Mikkelsen,ウィレム・デフォー,ウド・キア etc

評価(EPISODE 11 BIG BROTHER):60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ラース・フォン・トリアーまさかのドラマシリーズ新章『キングダム』シーズン3こと『The Kingdom Exodus』。3話目にもなるとやりたい放題な世界観となっていたのであった。

『The Kingdom Exodus』EPISODE 11 BIG BROTHER

Despite Grand Duc’s attempts to put a stop to her quest, Karen enters the spiritual depths of the Kingdom where her task is finally revealed and the mystery of Mrs. Drusse’s fate is solved. Helmer Jr. realizes not everything goes to plan when an encounter with Dr. Naver turns physical.
訳:グランド・デュックの妨害にもかかわらず、カレンはキングダムの精神的深層に入り込み、ついにその目的が明らかになり、ドゥルセ夫人の運命の謎も解かれる。ヘルマーJr.は、ネイバー博士との出会いによって、すべてが計画通りに進まないことに気づく。

MUBIより引用

悪夢の悪魔現れる

キングダムの深層部で『地獄の黙示録』さながら沼から顔を出す巨人と出会う。病院では、老人たちの怪しい儀式が展開され、医者たちも気がおかしくなっていく。中には、突然目玉を抉り出す者まで現れる。ラース・フォン・トリアーのエンジンがかかってきており、一発芸的なネタを所狭しと散りばめていく。ストーリー云々というよりかは、病院内で展開される世界に没入し、その中から自分だけのキングダム体験を形成していく方式の作品に思える。第三話の目玉はなんといっても、巨人の心臓が現実部分を侵食するところだろう。巨大な心臓が病院内に現れる。「チェンソーマン」における永遠の悪魔のように肥大化していくグロテスクな存在。それに対して医者たちが手術を施すのである。ひょっとすると、ラース・フォン・トリアーは一番この場面が描きたかったのではと思うほどに、巨大心臓の造形が緻密であり、魅力的だ。とはいえ、ラース・フォン・トリアー好きな私なのだが、『キングダム』シリーズは全然ピンと来ず、そこまで感想が出てこないのであった。日本上陸時に有識者からの見解を伺いたいところだ。

※MUBIより画像引用

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