『ミニオンズ フィーバー』恍惚ちいかわミニオンズのドキ☆ドキ!?グルー奪還作戦

ミニオンズ フィーバー(2022)
Minions: The Rise of Gru

監督:カイル・バルタ
出演:スティーヴ・カレル、ルーシー・ローレス、ミシェル・ヨー、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ジュリー・アンドリュース、ドルフ・ラングレン、タラジ・P・ヘンソン、アラン・アーキン、ダニー・トレホ、ラッセル・ブランドetc

評価:80点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

イルミネーション社が誇る「ちいかわ」ことミニオン最新作『ミニオンズ フィーバー』を観て来ました。前作の『ミニオンズ』は2015年の映画ベストにいれるほど好きな作品。今回も予告編の時点から面白い予感がしました。はちゃめちゃで期待を裏切らないミニオンに癒されてきたので感想を書きます。

『ミニオンズ フィーバー』あらすじ

ユニバーサル・スタジオ×イルミネーション・スタジオが生んだ人気キャラクターのミニオンを主役に描く長編劇場アニメ「ミニオンズ」の第2弾。最強最悪のボスに仕えることを生きがいとするミニオンたちが、なぜ怪盗グルーをボスに選んだのか、そしてグルーはどのようにして月を盗むほどの大悪党になったのか、その謎が明らかにされる。1970年代、ミニオンたちはミニボスとして崇拝する11歳の少年グルーのもとで日々悪事を働いていたが、ある日、グルーが何者かにさらわれてしまう。ミニオンのケビン、スチュアート、ボブは、グルーを救出するため奔走し、その過程でカンフーの達人マスター・チャウと出会う。ケビンたちはマスター・チャウに弟子入りを志願するが、その先にはさらなる険しい道が続いていた。監督は前作「ミニオンズ」や「怪盗グルーのミニオン大脱走」も手がけたカイル・バルダ。声の出演はグルー役のスティーブ・カレルほか。日本語吹き替え版も笑福亭鶴瓶がグルー役を引き続き担当し、市村正親、尾野真千子、渡辺直美、田中真弓、速水奨、大塚明夫、立木文彦、宮野真守、鈴木拡樹ら豪華俳優・声優陣が集った。

映画.comより引用

恍惚ちいかわミニオンズのドキ☆ドキ!?グルー奪還作戦

前作に引き続き、音楽と言葉遊びとアクション、そして映画ネタをDJのように巧みにサンプリングしていくスタイルが光る作品だ。Caroline Polachekの「Bang Bang」を背に『オースティン・パワーズ』のような色彩豊かな画で覆い尽くすと、早速悪党たちが武陵源のような場所にある緑の石を盗み出す。しかし、主体となって盗んだ男が仲間に裏切られてしまう。悪党に憧れるグルーは組織募集のオーディションに参加するのだが、血迷って彼らの所有する緑の石を盗み出し、それがきっかけで誘拐されてしまう。

本作は悪党に憧れるグルーを通じて友情の本質を突いている。これが3本の矢として描かれているのが興味深い。誘拐されたグルーは仲間に裏切られた悪党と銀行強盗をすることで友情を深めていく。悪党になる目的で一致するから。トリオのミニオンはカンフーマスターと修行をする。強くなりたいというベクトルのもと友情が育まれる。そして、一人取り残され荒野を走るミニオンは、道中出会ったバイカーの男と親密な関係になる。それはサンフランシスコへ向かうという目的で結ばれている。ヴィランの話であるが、グルーはお咎めなしで済む。それがノイズにならないのは、丁寧に3種類の友情を手繰り寄せて真の悪を倒す物語になっているからと言える。イルミネーションが得意とするわちゃわちゃ破天荒な世界観の中で人間を魅せていく演出が冴え渡っている。

また言葉遊びのビートの切れ味も良い。いつも通りスペイン語ベースで捲し立てるようにミニオンズは話す。その間に「おやすみ」「かくれんぼ」といった日本語を忍ばせていくのだが、どさくさに紛れてインドネシア語の「Terima kasih」を忍ばせてきて、これがスパイスとなっている。カーペンターズやローリング・ストーンズの曲で接待され、心のバイブスを上げ続けるポップコーンムービーでした。

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※映画.comより画像引用