【アマプラ】『ボクシング・ジム』フレデリック・ワイズマン、ドラマはジムで生まれる

ボクシング・ジム(2010)
Boxing Gym

監督:フレデリック・ワイズマン

評価:95点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

フレデリック・ワイズマンのドキュメンタリーは以外と遭遇するのが難しい。確かに定期的に特集上映は組まれているものの、物量が多かったり、長時間の観賞に適さない劇場がアサインされていたりと問題が多い。そんな中、Amazon Prime Videoで『ボクシング・ジム』がレンタル配信されていた。これがめちゃくちゃ面白かった。

『ボクシング・ジム』あらすじ

1967年のデビュー以降、現代アメリカ社会を独自の視点で見つめ続けてきたドキュメンタリー作家フレデリック・ワイズマン監督が、テキサス州オースティンのボクシング・ジムにカメラを入れたドキュメンタリー。多様な人種が交錯するアメリカという国そのもののように、年齢、人種、職業、性別を問わずさまざまな人々がそれぞれの目的でジムに通い、出会いを繰り返す様子を映し出す。2011年、ワイズマン監督作を一挙上映する「フレデリック・ワイズマンのすべて」にて日本初公開。

映画.comより引用

フレデリック・ワイズマン、ドラマはジムで生まれる


パン、パン、ピー、熱気溢れるパンチの鼓動が響き渡る。ボクシング映画といえば、リングで拳と拳をぶつけ合って生まれるドラマが重要視されがちだが、吉田恵輔『BLUE/ブルー』がそうだったように、人間臭いドラマは練習場、つまりボクシング・ジムで生まれる。赤子を横に練習するもの、癇癪もちや不良が書類詰まれ、パソコンがオブジェクトと化したオフィスにやってきて面接を受ける。

本作は、パンチ、リング外でのアクション、リング上でのアクションを交互に描く。あまりのミニマムさに、「俺でも撮れる」と思う人もいるだろう。しかし、職人フレデリック・ワイズマンの眼差しは唯一無二の視点を捉えていく。

一つ例を挙げよう。

リング上での練習の場面。リングの角にグローブをいくつか置いていく。そして練習者は、リングを往復しながらグローブを取っていく。これをグローブの目線から描くことで臨場感が画面全体に伝わってくるのだ。本作は、小さな空間を立体的に魅力的に捉えている作品なので、是非ともyoutuberに観てほしい。youtuberの画の雑さには割ともったいないと思うことが多いので、是非ともアマプラで『ボクシング・ジム』を観てほしいものがあります。

※MUBIより画像引用