『ジャンヌ・ダルク(ジョルジュ・メリエス版)』イコンの力

ジャンヌ・ダルク(1900)
Jeanne d’Arc

監督:ジョルジュ・メリエス

評価:80点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ジャンヌ・ダルクの映画は40本近く作られているのだとか。調べてみると、『月世界旅行』で知られるジョルジュ・メリエスもジャンヌ・ダルク映画を制作していました。10分程度のサイレント映画なのでサクッと観られました。

『ジャンヌ・ダルク』あらすじ

A divinely inspired peasant woman becomes an army captain for France and then is martyred after she is captured.
訳:神の啓示を受けた農民の女性がフランスの陸軍大将となり、捕らえられた後に殉職する。

IMDbより引用

イコンの力

ブリュノ・デュモンの『ジャネット』では学芸会のような衣装で神が森に降り立ち踊る場面があるが、それのルーツはどうもジョルジュ・メリエスにあるらしい。本作は映画史初期の作品ながら、画の一部に彩色が施されており、カラー映画となっている。強調したい登場人物やモノに彩色がされており、神が降臨する場面には、金と緑の色が施される。この神秘的な画は、まさしく動くイコンと言えよう。

映画とは何かを模索する中で、ジョルジュ・メリエスは動く絵を想定したのだろうか?本の挿絵を彷彿とさせる、イラストのような背景を背に役者が演技をする。この手法は、カレル・ゼマン『悪魔の発明』にも引き継がれているような手法だ。

本作は10分しかない。しかし、要点を的確に捉えていき、声は発せずとも神の声を聞いたジャンヌ・ダルクが戦争を率いるが捉えられて火刑になる過程がよく分かる。フランスの教会では、文字が読めない人のためにタンパンに神の物語を掘って布教をした。その文化が映画にも投影されているのではないだろうか?

100年以上前の独特な色彩にロマンを感じた私でした。

※wikipediaより画像引用