風と共に散る(1956)
WRITTEN ON THE WIND
監督:ダグラス・サーク
出演:ロック・ハドソン、ロバート・スタック、ドロシー・マローン、ローレン・バコール、ロバート・キース、グラント・ウィリアムズetc
評価:60点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載のダグラス・サーク映画を観た。ダグラス・サーク映画といえば、ドギツイ色彩の中で展開される人情劇といった印象を受ける。「死ぬまでに観たい映画1001本」後半まで本作を『風と共に去りぬ』のパチモンだと思っていてなかなか食指が動かなかったのだが、実際に観てみると、『アキラとあきら』のような男と男のキラキラドロドロした熱がぶつかり合う作品で興味深かった。
『風と共に散る』あらすじ
ミッチ・ウエイン(ロック・ハドソン)はハドリイ石油会社の信頼熱い社員。道楽者の若主人カイル・ハドリイ(ロバート・スタック)の親友であり顧問でもあった。彼は傍系会社の重役秘書ルシイ(ローレン・バコール)と知り合い、彼女をカイルに紹介した。カイルは一目ルシイを見て恋をし、自分の飛行機に誘ったり豪華な衣装を註文してやったりした。ルシイは初め金持ち息子の気紛れと思っていたが、放蕩者らしく見えても彼の心の寂しさにひかれ、その愛を受け入れた。2人は結婚した。それはルシイを愛するミッチに打撃を与えた。が彼は結婚がカイルを立て直すだろうと2人を援助する決心をした。
手に持っているオブジェになにしているんだい?
要はボンボンと平民の男を中心に女を巡る諍いを描いている。ルーシーと結ばれたチャラ男のカイルだったが、不能だと知り自暴自棄になる。だが、そんなある日、ルーシーは妊娠していることが判明する。親友ミッチの子どもではと彼はキレ始めるのだ。色彩豊かな空間の中でドロドロな愛憎劇が繰り広げられる。その生々しさが強烈だ。さらに、裁判の終盤で女が鉄塔のオブジェ手に不審な動きをし始める。ヒッチコック『北北西に進路を取れ』のラストさながら露骨に性行為のメタファーを仕掛けてくる展開に衝撃を受けた。ダグラス・サーク監督ちょっと追ってみようかと感じる作品であった。残り15本。
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※IMDbより画像引用