ALL THE VERMEERS IN NEW YORK(1990)
監督:ジョン・ジョスト
出演:Emmanuelle Chaulet, Stephen Lack, Katie Garner etc
評価:65点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
「死ぬまでに観たい映画1001本」に掲載されている『Last Chants for a Slow Dance』のジョン・ジョスト監督作『ALL THE VERMEERS IN NEW YORK』がMUBIにて配信されていた。彼の作品はどれも観賞難易度Sクラスなので貴重な機会だ。というわけで観てみました。
『ALL THE VERMEERS IN NEW YORK』あらすじ
Anna, a French actress studying in New York, crosses paths with a successful stock-broker, Mark, standing before a Vermeer portrait at the Metropolitan. They engage in a peculiar romance of missed meanings and connections, as both are wrapped up in their blindered worlds.
訳:ニューヨークに留学中のフランス人女優アンナは、メトロポリタンでフェルメールの肖像画の前に立っていた成功した株式ブローカーのマークと出会う。盲目の世界に包まれた二人は、見落としていた意味やつながりをめぐる奇妙なロマンスに巻き込まれていく。
※MUBIより引用
美術館でナンパする男
1990年にハル・ハートリーの傑作『トラスト・ミー』と骨格が同じ映画が作られていたとは驚愕だ。本作はよくあるボーイ・ミーツ・ガールものなのだが、両作とも共通して静なる女性と動なる男性の邂逅を描いている。アンニュイな女性の生活と、株式ブローカーで騒々しいオフィスでストレスフルに仕事する男性が描かれる。そして美術館でっフェルメールを見る女性に、彼が一目惚れしてナンパし始めるのだ。よく、日本の美術館でも女性が鑑賞中に、無駄に絡んでくるおじさんが問題となるが、あの感覚で本作のおじさんはナンパを始めるのだ。しかし、どう言うことだろうか、その場面のショットが異様にカッコいいのです。絵画を見る人を見る構図に始まり、手紙を渡す手の仕草。顔の切り返し、シンプルながらもスタイリッシュにショットを繋いでいく姿にジョン・ジョストの只ならぬ才能を見出します。話自体は、ナンパして、ちょっと付き合って見るといったしょうもないものなのだが、オフィスのごちゃついた様子も含めて映画を観ている多幸感に包まれることでしょう。
※MUBIより画像引用
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