【 #死ぬまでに観たい映画1001本 】『フランケンシュタインの花嫁』シザーハンズが目指したもの

フランケンシュタインの花嫁(1935)
BRIDE OF FRANKENSTEIN

監督:ジェームズ・ホエール
出演:ボリス・カーロフ、ヴァレリー・ホブソン、エルザ・ランチェスターetc

評価:95点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

Amazon Prime Videoには『死ぬまでに観たい映画1001本』のクラシック映画が沢山揃っている。『フランケンシュタインの花嫁』も入っていたので観てみました。『フランケンシュタインの花嫁』といえばダークユニバースの1作として監督は『美女と野獣』のビル・コンドン、そしてハビエル・バルデム主演に映画化される予定だったのですが、例の『マミー』事件によって企画が宙ぶらりんになってしまいました。確かに、本作の完璧なまでの続編演出法を観るに映画化してはいけない代物だったのかもしれません。

『フランケンシュタインの花嫁』あらすじ


前作で死んだと思われていたフランケンシュタインの怪物が生きていた。怪物は盲目の老人と知り合い、初めて人間として扱われる喜びを知る。一方、邪悪な博士プレトリアスは、フランケンシュタインを脅し、怪物のパートナーを造ろうとしていた……。
Yahoo!映画より引用

シザーハンズが目指したもの

ティム・バートンの不朽の名作『シザーハンズ』は恐らく本作をかなり意識して作られている。1931年に製作され大ヒットした『フランケンシュタイン』。しかし、その続編に難色を示したジェームズ・ホエール監督の説得に4年もの歳月がかかった。しかし、十分な説得のもとで作られた本作はフランケンシュタインの悲哀はもちろん、続編として非常に鋭い技法が用いられている。

冒頭、原作者であるメアリー・シェリーと男が登場し『フランケンシュタイン』の成功について語り合う。その流れでこれまでのあらすじを手短に紹介するのだ。『フランケンシュタイン』の怪物とはどういったものなのかという説明は『劇場版 名探偵コナン』シリーズ級の鮮やかさを持っている。そして、物語が始まるのだが、続編らしくフランケンシュタイン男爵にライバルのプレトリアス博士が登場する。そして、彼は小人を生み出す技術にフランケンシュタインの技術を用いれば、今度こそ完璧な人造人間が作れることをプレゼンする。そして、倒壊した屋敷から生き残った怪物の情報を聞くや否や、彼のために《花嫁》を作ろうという話へと発展する。

その横で怪物の暗夜行路が始まる。村人に追い回され逃げ惑う彼がたどり着いたのは盲目のおじいさんの家。飢えに苦しむ彼は、内面を見てくれる孤独なおじいさんと心を通わせてくるのだ。この喪失感が埋め合わさる場面は感動を呼びます。そしてパンとワインを差し出す老人からはイエス・キリストのような後光が差し込みます。そんな感動のシーンを無残に人は見かけが9割な人々によって破壊されてしまう。

そして、彼は導かれるように《花嫁》誕生の瞬間に立ち会うこととなるのだが、そこには悲しいオチがつく。

求めている訳ではないのに産み落とされてしまった怪物は、怪物として徹底的に迫害される。そして微かな幸福ですら奪われる。彼が「トモダチ」と単語を発しながら心の拠り所を探していく動きは映画史に残る名シーンと言えよう。

※画像はWikipediaより引用

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