アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)
Avengers: Endgame
監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
出演:ロバート・ダウニー・Jr、クリス・エヴァンス、マーク・ラファロ、クリス・ヘムズワース、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ドン・チードル、ポール・ラッド、ブリー・ラーソン、ブラッドリー・クーパー、カレン・ギラン、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ホランド、チャドウィック・ボーズマン、クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、デイヴ・バウティスタ、ヴィン・ディーゼル、ポム・クレメンティエフ、ポール・ベタニー、エリザベス・オルセン、エヴァンジェリン・リリー、トム・ヒドルストン、アンソニー・マッキー、セバスチャン・スタン、グウィネス・パルトロー、ジョン・ファヴロー、タイ・シンプキンス、コビー・スマルダーズ、サミュエル・L・ジャクソン、ジョシュ・ブローリン、真田広之etc
(卒業式映画なんで、できるだけ多くのキャストを掲載しています)
もくじ
- 1 『アベンジャーズ/エンドゲーム』あらすじ
- 2 ポイント1:【第一部】衝撃!前半1時間ほとんどアクションがないのです
- 3 ポイント2:【第二部】サノスよりも厄介な宿敵《ジコ》と《カコ》
- 4 ポイント3:【第三部】愛がなければなし得ない、最強の群像劇アクション
- 5 ポイント4:【アイアンマン論】これは上映時間11年間に及ぶアイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)の物語だ
- 6 ポイント5:【キャプテン・アメリカ論】これはキャプテン・アメリカ流『タイムマシン』だ
- 7 ポイント6:【サノス論】結局、サノスってどんな存在だったのか?
- 8 ポイント7:【アベンジャーズ論】そもそもAVENGERSはAVENGE(=復讐)しかできないのか?
- 9 ポイント8:【映画引用論】MCUは自らの遺産を引用することで異次元を創り出した
- 10 ポイント9:【NEW MCU】次世代への継承
- 11 ポイント10:【おまけ】上野の寿湯でアベンジャーズ”大逆転の湯”に浸かってきた話
- 12 最後に
- 13 MCU関連記事
評価:∞(インフィニティ)点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
最初に警告しておきます。
貴方は、『アベンジャーズ/エンドゲーム』を鑑賞済みだろうか?もし、まだ観ていないようでしたら、即刻このブログを閉じてください。
本記事は、細部にまで言及しているネタバレ記事です。
無論、ネタバレを読んでから映画館に向かう読者がいることをブンブンは知っています。でも、お願いします。この映画は、SNS等何も見ないで映画館に行って欲しい。なんのバイアスも入れずに、自分の映画愛とハンカチだけを持って劇場に向かってください。3時間一瞬たりとも休む暇がないほどの驚き、そしてマーベル愛と映画愛に包まれたこの卒業式に貴方は泣くことでしょう。
GWは仕事だから、全然観に行けない!という方は、自宅でマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の作品を少しでも多く観ておくことをオススメします。個人的に『アイアンマン』、『アベンジャーズ』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『アントマン』あたりを押さえておくといいと思います。意外と、町山智浩さんのツイートを観てしまうとショック受けてしまうネタバレがあったり(特にとある1つのツイートは致命的なネタバレです)するので、スマホ断食等して頑張って劇場に向かってください。もちろん劇場も油断できません。できれば、朝一の回をオススメします。鑑賞後の人々が平気でネタバレ会話をしている可能性があるので注意です。貴方がネタバレを踏まずに、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の終焉を楽しめることをお祈りします。ここから先読むのは自己責任でお願いします。
ってことで、ブンブン観てきましたので、じっくりと10のポイントで語っていきたいと思います。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』あらすじ
アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといったマーベルコミックが生んだヒーローたちが同一の世界観で活躍する「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の中核となるシリーズで、各ヒーロー映画の登場人物たちが豪華共演するメガヒット作「アベンジャーズ」の第4作。前作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」で、宇宙最強の敵サノスに立ち向かうも、ヒーローたちを含めた全人類の半分を一瞬で消し去られてしまうという敗北を喫したアベンジャーズが、残されたメンバーたちで再結集し、サノスを倒して世界や仲間を救うため、史上最大の戦いに挑む姿を描く。「インフィニティ・ウォー」では姿を見せなかったホークアイ、アントマンといったヒーローも登場し、新たにキャプテン・マーベルも参戦。監督は前作に引き続き、アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が務めた。
※映画.comより引用
ポイント1:【第一部】衝撃!前半1時間ほとんどアクションがないのです
『アベンジャーズ/エンドゲーム』は大きく分けて3部構成となっており、予告編の時点では1部の映像が大半を占めていました。なので、後半に行くに従って予測不可能な展開となっていき、その都度驚かされる仕組みとなっています。ただ、そんな第一部でもいきなり唖然となる展開を迎えます。いきなりクライマックスモードにアクセル踏みならし、そのまま失速することがないのです。
サノスのインフィニティ・ストーン集めを阻止できず、全宇宙の民が半減された世界。哀しみに暮れるアベンジャーズの残党だったが、直ぐに形成を立て直し、サノス討伐を誓って作戦を開始します。宇宙空間に漂うネビュラとトニー・スタークを、キャプテン・マーベルが助けたことであっという間にパーティ復活、いざ奴のいる惑星に向かうのです。しかしながら、そこにいたのは農家を営む、弱々しいサノス。前作で、あれだけ強かったのに、全くもって抵抗しない。そこで驚愕の事実を知る。インフィニティ・ストーンはサノスの手によって木っ端微塵に粉砕され、もう二度と指パッチンできないようにしてしまったのです。怒りに狂うソーが彼の首を切り落として勝利するところから物語が始まるのです。
いきなり鬱エンド、しかも勝利しているのに後味の悪いこととなってしまい、唖然とさせられます。
そのまま、物語は5年後に移る。アベンジャーズは、街の安全を守る正義のヒーローとして活動する。宇宙に散り散りとなった仲間たちもそれぞれの故郷で平穏無事に暮らしているのだが、どうもおかしい。皆、5年経過しようとも気が重くうつ病状態なのだ。街へ出ると、喪失感が漂い、ゴーストタウン化している。全宇宙の民皆絶望の淵にいるのだ。そして、全くアクションがないまま1時間近く、お葬式モードの会話が続くのです。
通常であれば、こんなのつまらないじゃないですか?たるいじゃないですか?
でも『エンドゲーム』は違う。ここで、『エンドゲーム』の骨を創り上げ、そもそもマーベルのヒーローとはどういったものなのかというのを掘り下げているのです。そこが非常に、観る者の涙腺と魂を刺激してくるのです。
組織メンバーが5割削減されると、その組織は壊滅状態になるという理論があります。最近日本では新入社員の3割が数年以内に辞めてしまう状態がいかに危機的状況であるのか引き合いに紹介され話題となっていたあの理論です。『エンドゲーム』では、その本質をミクロとマクロの視点巧みに切り替えながら論じている。仲間を失うと、喪失感が生まれる。もちろん、今までのMCUシリーズだって出会いだったり別れだったりがある。そして、ヒーローたちは各々の方法で過去を乗り越えていく。ただ、それが組織レベルで同時に起きるとどうなるのか?喪失の記憶がメンバー内で複雑に絡み合い、なかなか解けることがない。ヒーロー個人だったら、ヴィランを軽く倒したりさえすれば克服できるのだが、複雑に想いが絡むと沼から抜け出せなくなってしまうのだ。それが、人類レベルだったら?宇宙レベルだったら?
サノスは、合理的に人口増加を食い止めるため、しかも合理的に生殺与奪を行う為、インフィニティ・ストーンによる指パッチンで均等に半減させた。しかし、人類は、またMCUに登場する宇宙人は非合理的だ。非合理的が故に過去に拘り、過去から逃れられないのだ。マーベルがDCとは違う民話的要素による人間味というのをここで再確認させている。前作のように、各キャラクターのテーマソングが流れるようなこともない。徹底した、ヒーローの自問自答を通じて、MCUとしてのヒーロー論の終着点を導き出そうとしているのだ。確かにアクションはないが、会話と会話の片鱗に見えざるアクションがあるから面白い。
ポイント2:【第二部】サノスよりも厄介な宿敵《ジコ》と《カコ》
そして、びっくりするサノス攻略法がとある人物の復活により見出されるのだ。『アントマン&ワスプ』のラストで、量子世界に閉じ込められたアントマンことスコット・ラングがバンから脱出に成功するのだ。きっかけは、ネズミがたまたま5年後の世界で、転送装置のスイッチを押したこと。まさかドクター・ストレンジが『インフィニティ・ウォー』で語っていた14,000,605分の1の勝機ってこれだったのでは?と思うとビックリします。そして、5年もよく量子世界で生存できたなと思っていると、彼は再開したアベンジャーズにこう語ります。
「5時間ぐらいの体感時間だったよ。」
量子力学を応用することで、タイムマシンが作れるのではと考えた一味は、時空を超えて世界に散らばったインフィニティ・ストーンを集め、指パッチンで失った仲間たちを復活させようと考えるのです。まあ、これ自体は『アントマン&ワスプ』の頃から色々と囁かれていた、時空を超える路線の話なので驚きはそこまでないのですが、彼らがタイムスリップして対峙するものが非常に面白いのです。
ズバリ、第二部でアベンジャーズが戦うのは、《自己》と《過去》なのです。過去に戻り、さっさとブツを奪ってトンズラすればいいのですが、精神衰弱しているアベンジャーズ一味に《欲望》という悪が襲い掛かります。数々の乗り越えてきた戦場、若かった自分に見とれて全然集中できないのです。また、折角過去に戻ったのだから未練を晴らしたいという思いがどんどん計画から離れていき、想定外を引き起こしていく。そして、時には、過去の自分と対峙して戦わないといけなくなります。キャプテン・アメリカは若かれし頃の自分と対峙する。知識では上だが、5年も戦闘にブランクがあるので、やはり負けそうになってしまう。通常、タイムスリップものは自分と対峙しては行けない暗黙のルールがあるのですが、それを敢えて破ることで、弱点を持ったヒーローが、欠点暴走させたヒーローと戦い続けるマーベル映画の芯における最大のボスキャラとして《自己》があることを強調していると言える。まさしく『エンドゲーム』が自分の人生に決着をつける話なので非常に素晴らしい型破りだと言えます。
そして、何よりも、映画ファンが長年観てきた各作品の舞台裏が戦場なので、我々にとっては走馬灯を観ているような感動が押し寄せてきます。ブンブンは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でスター・ロードがストーンを強奪しようとしている裏側で、ネビュラとガモーラとサノスの複雑な親子関係が絡み合い、その隙間を縫って暗躍する姿に、懐かしさと面白さの洪水で溺れそうになりました。
ポイント3:【第三部】愛がなければなし得ない、最強の群像劇アクション
そして第三部、インフィニティ・ストーンを集めているアベンジャーズの存在をサノスに知れれてしまい、サノスが未来世界にやって来て大暴れするパートが待ち受けるのですが、そこで涙が出る場面が怒涛のように押し寄せるのです。まず何と言っても、キャプテン・アメリカがソーにしか扱えないハンマー・ムジョルニアを持てるようになるのです。今まで盾しか持たなかったキャップが、ハンマーを持ち、雷を放つ!今まで、アイアンマンの派手さに押されてきたキャップ、元々は薄弱だったキャップが遂に強靭な男としてサノスに立ち向かう様子は圧巻と言えます。
また、絶望的なまでに追い込まれたアベンジャーズサイドの元に、復活した仲間が現れる。そして連携して、サノスサイドを制圧する。スパイダーマンが窮地に立たされると、美女軍団が盾となる。トニー・スタークはドクター・ストレンジにこう訊く。
「これがお前の勝てると予知した未来なのか?」
するとドクター・ストレンジは、
「それを言ったら勝てない」と言う。
そしてサノス戦終盤、サノスにグローブが渡り絶体絶命の時に、ドクター・ストレンジは死にそうなスタークに指を立てる。14,000,605分の1の1はお前に掛かっているんだと。そして彼は最後の力を振り絞って、ストーンを奪い、「俺がアイアンマンだ」と指パッチンしサノスをやっつける。1作目ではあんなに傲慢で自己中心的な男、最近ではチームをまとめるリーダー的ポジションであったがあくまで自分優先の立ち位置だった彼が全人類の為に身を差し出すのです。これはマーベル映画愛がなければできない脚本、演出。『インフィニティ・ウォー』は、ヒーローの交通整理に忙しく、群像劇としてイマイチなイメージが強かったのですが、ルッソ兄弟完全復活!この完璧すぎるクライマックスにハンカチがぐしょぐしょになりました。
ポイント4:【アイアンマン論】これは上映時間11年間に及ぶアイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)の物語だ
さて、ここからは3人のキャラクターに迫った考察をしていきたい。
まず、この映画は何と言ってもアイアンマンの歴史そのものと言えよう。そして、観客はアイアンマンないしロバート・ダウニー・Jr11年の歴史を辿る。そう、これは上映時間11年に及ぶ作品と言えるのです。最初は、武器商人として資本主義の権化として、ひたすら自己中心的に活動して来た男が、いつしかアベンジャーズという組織を率いるリーダー的ポジションになる。そこに集まってくるのは、地球人だけではなく、違う惑星のモノやAIのような存在と一筋縄ではいかない者ばかり。船頭多くして船山に登る状況をなんとかして防ごうと舵取りしていくうちに、真のヒーローへとなっていく。そして最後は、自己犠牲で持って世界を救う。ちょっぴり『アルマゲドン』っぽさもある美しい叙事詩となっています。思えば、ロバート・ダウニー・Jrは元々ドラッグ中毒で度々問題を引き起こして来た人物。業界から見放されかけていた彼を『アイアンマン』という役が救った。そんなバッグストーリーも込みで、このクズ男からヒーローになるプロセスは非常に美しい。
ポイント5:【キャプテン・アメリカ論】これはキャプテン・アメリカ流『タイムマシン』だ
キャプテン・アメリカについて言及しよう。実は、本作を観た時、2002年の映画『タイムマシン』を思い出した。あれはタイムスリップを通じた冒険の末に、主人公がタイムスリップするのを辞め、その時代に留まることを選択するところで物語は終わる。キャプテン・アメリカは、最後にインフィニティ・ストーンを元の時代に戻した後、帰還しなかった。タイムスリップせず、時が来るまで生き続ける。キャップのいない時代を生きる道を選択したのです。思えば、彼は冷凍睡眠によって未来にやって来てしまった男。他人の人生を生きているような男だった。そんな彼が死闘の末に、ようやく自分の人生を生きることができたハッピーエンディングとなっているのです。ポイント6:【サノス論】結局、サノスってどんな存在だったのか?
さて、個人的にサノスはヴィランの中でも最も魅力的なキャラクターの一人だと思っています。なんといっても、彼は自分に決して嘘をつかず、合理的を最後まで貫き通す男なのだ。人口が増えすぎたから数を減らそうとなった時、通常であれば自分の愛する人は守りたいとか、あいつは消したいとか思うはず。アベンジャーズだったらアイアンマンとキャプテン・アメリカを消したいみたいに。しかし、サノスは決してそんな選別はしない。均等に神の所作に任せて指パッチンを行うのです。人間は弱い生き物なので、そんな合理的にできない。完璧たる合理はディストピアだと戦うことで、自分の中の弱さを知り、自分の中の合理と非合理が織りなす歯車ををどうやって他者の歯車に合わせていくのか考えていくのだ。
つまり、サノスはある種の理想郷の象徴。理想郷は完璧すぎてディストピアなので、それを知恵を出し合って、力を出し合って都合よく修正していくのかを描く物語の肝となっていると言えよう。これはまさしく、人種のサラダボウル・アメリカならではの寓話とも受け取ることができる。そしてグローバル化が進み、日本ですらコンビニに行けば外国人が接客をしている状態。だからこそ、この物語に全世界の人が惹きつけられたと言えます。単にアベンジャーズの最終話だからヒットする訳ではないと思う。
ポイント7:【アベンジャーズ論】そもそもAVENGERSはAVENGE(=復讐)しかできないのか?
AVENGERSとはそもそも、AVENGE(=復讐する)という単語から来ている組織名です。襲われたら、復讐する。そんなチームなのです。しかし、本作でトニー・スタークはAVENGEというものに疑問を抱くのです。やったらやり返すだけがいいのか?REVENGE(=復讐)/PREVENGE(=事前報復)どっちも最良とは言えない。だからこそ『エイジ・オブ・ウルトロン』時代のように自衛と監視を固めた方が良かったのでは?とAVENGERSの方針について論じる場面があります。ヒーローが自らの力を行使するタイミングはいつなのかという視点から、世界各国が考える軍や自衛のあり方について観客に問いを投げかけます。
この映画自体は、サノスという共通敵の元、森羅万象のクラスタが一丸となる。皆の力をASSEMBLE(=合わせる)ことでAVENGEする結論を与えている。これはフィクションの世界で最も力強い答えだ。しかし、観客は本作から勇気を貰うとともに、自分の中のヒーローはどうあるべきかを見つめ直し始めるのです。多数登場するヒーローの中の推しと自分を重ね合わせる楽しみに監督は、こういった問いかけを隠していたりするんだと思うのです。
ポイント8:【映画引用論】MCUは自らの遺産を引用することで異次元を創り出した
かの有名なゴダールは引用でしか映画を語ることができないことに悟りをを開いた。確かに、映画史100年以上経ち、技術向上でしか生まれない表現こそあるが、どの作品もどこかの映画から引用し、そのサンプリングの妙で映画の良し悪しが決まった。この作品の画期的なところは、マーベルが11年の歳月をかけて積み上げて来た作品の旨味をしっかり引用しているところにある。
例えば、『アベンジャーズ』の制御不能時代なハルクと、丸くなったハルクを対比させてみる。キャプテン・アメリカやアイアンマンが過去の自分の容姿を観て批判するなどといったことをやってみせる。またツン度が強いネビュラを魅せることで4年もの歳月の長さを観客に抱かせ切なくさせる。もちろん、他の作品からの引用でイースターエッグを隠すこともしており、すっかり王座を失い、無敗の王初の敗北によってデブに成り果てたソーを『ビッグ・リボウスキ』みたいと言う場面もあるが、マーベルが築き上げてきた宝を再構築することによって生まれる高揚感は他の作品では得られないことでしょう。
この異次元を最高純度のモノにして観客に投げつけた功績は非常に大きいと考えることができます。
ポイント9:【NEW MCU】次世代への継承
本作で、トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)とキャプテン・アメリカ(クリス・エバンス)は引退となります。本作ではしっかり、引退の儀式が行われていました。スタークはトム・ホランド演じるスパイダーマンに、キャップは盾を部下に与える。アベンジャーズはまだまだこれからも人々に勇気と希望を与える。その為には、若い者に地位を継承しないといけない。ということで本作では、卒業式のように(まあ全編卒業式のようなものですが…)後輩への継承シーンがありました。これは卒業少々授与のような美しさがありました。
ポイント10:【おまけ】上野の寿湯でアベンジャーズ”大逆転の湯”に浸かってきた話
なんと、上野駅から徒歩12分、稲荷町駅から徒歩2分のところにある銭湯・寿湯がアベンジャーズとコラボし、《アベンジャーズ”大逆転の湯”》を創りだしました。寿湯は、昨年も『ジオストーム』とコラボしていたが、マーベルとコラボするとか衝撃的です。
毎日、日替わりで湯が変わり、アイアンマンの湯ではシャンパンが配合されていたりします。ブンブンが訪れた際には、タウリンとビタミン配合のキャプテン・マーベルの湯ができあがっていました。
番頭さんが、相当映画好きなのか、銭湯に入ると、大きくアベンジャーズの絵が書かれており、湯船に浸かると、各主要キャラクターの熱い紹介文が書かれています。湯もスーパー温泉レベルの熱さに慣れている人にとってはかなり熱いガチな銭湯の湯となっており、疲れが熱さで吹き飛びます。
今回、初めて寿湯を訪れたのですが、想像以上に中は広く、露天風呂はもちろん、サウナが数カ所設置されていたり、洞窟水風呂なんかあったりして充実していました。休憩室には駄菓子も販売されており、銭湯/温泉好きの映画ファンにはたまらないものがありました。
そんな寿湯ですが、通常写真撮影できない、銭湯内を期間限定で解放してくれるとのこと。5/9(木)~5/13(月)の5日間毎日26:00~26:30の30分間だけ、解放されます。これはマーベルファンマストゴーなイベントですぞ!!
【住所】
〒110-0015 東京都台東区東上野5丁目4−17
銀座線稲荷町駅より徒歩2分
JR上野駅より徒歩12分
【営業時間】
11:00~25:30(最終受付 25:05)
【定休日】
第3木曜日
【料金】
大 人460円
小学生180円
幼 児 80円
サウナ200円
*入浴料に追加です
タオルセット50円
【無料で利用できるもの】
リンスインシャンプー・ボディーソープ・化粧水・乳液・リキッド・トニック・ティッシュペーパー・綿棒・ドライヤー・携帯電話充電・インターネット(15分以内)
【イベント期間】
2019/4/19(金)〜2019/5/15(水)
【電話番号】
03-3844-8886
最後に
すみません、感極まりすぎてまとまりのない考察レビューとなってしまいました。正直、ブンブン、観る前は油断していました。しかし、今回はMCUの中でブッチギリのクオリティを持っていました。ブンブン初の年間ランキングにMCU映画ランクインとなりそうです。平成の終焉、令和の誕生の瞬間に『アベンジャーズ/エンドゲーム』を鑑賞できて本当に嬉しかったです。
ありがとうルッソ兄弟!
ありがとうマーベル!
おつかれトニー・スターク!!
↑パンフレット(880円)。『シビル・ウォー』の時は権利関係か、スパイダーマンのキャラ紹介ページだけなかったのですが、今回はしっかり掲載されていますよ。
↑入場者プレゼントのおきあがりこぼし。ブンブンはハルクでした。
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コメント失礼します、アベンジャーズエンドゲームを見てきたものです。
1部2部3部ともに失速しない怒涛の迫力とクオリティで、見入ってしまいました!
1つのこ記事で訂正があります。
トニーがストレンジにに言ったセリフは、「これがお前の勝てると予知した未来なのか?」
その後「それを言ったら勝てない」
と言っていたはずです。
さとりさん、メッセージありがとうございます。失速しない物語に涙でしたね。修正箇所も修正しました。