『SKIN』第91回アカデミー賞短編映画賞受賞も納得!戦慄の白人復讐劇

SKIN(2018)

監督:Guy Nattiv
出演:Jamie Bell, Danielle Macdonald, Daniel Henshall etc

評価:80点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

第91回アカデミー賞、Twitterでの短編映画予想は『MARGUERITE』と『野獣』が多かった気がするのだが、実際に受賞したのは『SKIN』だった。あらすじを見てなるほどと思いました。というのも、白人と黒人の対決を描いた作品なのだから。今回のアカデミー賞は黒人を讃える傾向が強かったので、これ以外ありえなかったのだ。ただ、そう考えた時、「なんか型にハマって面白くないな」と思ってしまった。そんな中、米国iTunesで配信されていたので怖いもの観たさで観てみたのですが…これが傑作でした。ってことで、本作のスゴさについてネタバレありで語っていきます。

『SKIN』あらすじ


A destitute young man, raised by racist skinheads and notorious among white supremacists, turns his back on hatred and violence to transform his life, with the help of a black activist and the woman he loves.
ブンブン訳:人種差別するスキンヘッドに育てられた貧困青年は、憎しみと暴力によって人生が変わっていく。黒人活動家と彼を愛する女性の助けによって。

ゾッとする復讐劇

『Mabul』でベルリン国際映画祭スペシャルメンションを受賞したイスラエル出身監督Guy Nattivがアカデミー賞を獲ったこの短編映画は、ベタな白人と黒人の対立から驚きの展開を魅せる。冒頭、スキンヘッドの白人が銃をぶっ放すところから始まる。話し方といい、立ち振る舞いといい、絶対に近寄ってはいけない連中であることは一目瞭然だ。非常に説得力がある。そこにいる少年のまだ邪悪に染まっていない様が強調されていく。

そして、舞台はスーパーへ。

スーパーでオラァ酒買うぞ!と少年と妻と意気揚々買い物する。そしていざお会計。少年は隣のレジの黒人をみている。黒人はおもちゃのスーパーマンフィギュアを使って軽く楽しませる。笑う少年。すると、スキンヘッドの白人が「なんだニガー俺の息子に何をした?」とキレ始める。そして、仲間と共にその黒人をリンチし半殺しにするのだ。しかも、その黒人の息子の目の前で。あまりに唐突で酷いシーン。これぞアメリカだと言わんばかりのシーンに背筋が凍る。

しかし、本番はここからだ。とある日、スキンヘッドの白人が息子とまた街に繰り出していたら、突然スキンヘッドの白人が謎の集団に誘拐されるのだ。そして、ガレージのようなところに連れてかれ、刺青を入れられる。強烈な音と痛々しい針の動きに背筋が凍る。怖くて怖くてたまりません。

少年は母と一緒に夫の行方を探す。そして現れたのは、洗っても落ちない刺青によって真っ黒にさせられた彼の姿だった。黒人怖いと銃を構える妻。「俺だよ俺!」と叫ぶ彼に少年は銃をぶっ放して映画は終わる。

本作は、非常に少年の使い方がうまい。差別的な家庭で生まれた育った子どもは、いくら純朴で優しい心を持っていたとしても、差別的な教育によって無意識に差別が増幅される。それによって白人が黒人に変わった時、冷静になることができず殺してしまう様を皮肉っているのです。とにかく白人をやっつけろな1970年代ブラックスプロイテーション映画とは違った冷静さを持っているように感じました。ブンブンは『野獣』派であったのですが、流石にこれはアカデミー賞獲れるなと感じました。

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