メアリーの総て(2017)
Mary Shelley
監督:ハイファ・アル=マンスール
出演:エル・ファニング、ダグラス・ブース、ベル・パウリーetc
評価:70点
初映画は、私の大好きなエル・ファニング出演作『メアリーの総て』。『フランケンシュタイン』誕生の裏側を描いた作品だ。
』の監督だ。最近Netflix映画を手掛けている(『おとぎ話を忘れたくて』)なと思いきや、こんな映画も撮っていました。
『メアリーの総て』あらすじ
19世紀イギリス、小説が好きなメアリーは小説を書きたいと思っていたが、周りから反対される。そんな中、パーシーという異端の詩人と出会い恋に落ちる。彼だけが自分を認めてくれたのだ。かくして、駆け落ちのように家族のもとから消えたメアリーはパーシーと暮らし始めるのだが、彼は浪費家で段々と生活が苦しくなっていく…漆黒の闇に堕ちるエル・ファニングを救いたい!
本作は、メアリー・シェリーが『フランケンシュタイン』を生み出す過程が描かれる。
あまりにエル・ファニング演じるメアリー・シェリーが可哀想で、闇に堕ちていく彼女を救いたいと思いました。Elle Fanning,Elle est fantastique!を合言葉に、彼女にメロメロなブンブンは居た堪れない気持ちになっていきました。
映画のない時代、スターは小説家であった。本屋や屋敷で朗読する小説家に大衆はキャーキャー声をあげていた。町行く人がサインをこぞって求めていたのだ。
メアリーはスター詩人のパーシー・シェリーに一目惚れし駆け落ちするが、彼は浪費家クズ男で落ちぶれていく。たまにいるよね、クズでどうしようもない人に献身的になってしまい共倒れしていく人。メアリーはパーシーと共に地に堕ちていくのだ。
監督がサウジアラビアの、男性社会の抑圧に抵抗して映画を撮った監督だけに、依存してしまう女性像が生々しく描かれています。
メアリーは「女性は小説が書けない」と周りから言われ抑圧されている。そんな彼女の才能を唯一分かってくれるのは彼だけだ。彼のイケている頃を知っているだけに余計期待して依存するのだ。そんな彼女が、漆黒の闇に堕ちて、絶望の渦から『フランケンシュタイン』が生み出された。そう考えると『フランケンシュタイン』をただの怪物小説だと侮っていた自分に対して、馬鹿だ!すまなかったと思わずにはいられない。
是非エル・ファニング好きはアップリンク吉祥寺で鑑賞あれ!
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