【酷評】『銀魂2 掟は破るためにこそある』斬りたくないが斬るでごわす!

銀魂2 掟は破るためにこそある(2018)

監督:福田雄一
出演:小栗旬、菅田将暉、橋本環奈、柳楽優弥、
佐藤二朗、三浦春馬etc

評価:40点

今回はテンションがかなり低いです。フリーパスだから《奴》を観た。正直、原作は1巻でドロップアウトしたし、前作は観ていないし、福田雄一監督作品は斬ると「何マジでディスってるの?」感が強くなってしまうので、正直書きたくない。しかし、観てしまっただ。だから書きます。苦しいけど書きます。『銀魂2 掟は破るためにこそある』のレビューを。

『銀魂2 掟は破るためにこそある』あらすじ

空知英秋の人気コミックの映画化。前作でたんまり稼いだのに金欠な坂田銀時率いる万屋一味。あまりに金欠で家賃が払えないので、愉快な仲間たちは、キャバクラで女装して働いたり、テレビショーに出たりして日銭を稼いでいた。しかし、そんな貧窮の底の万屋にはいつも笑顔があった。そんな彼は、テレビショーで土方十四郎を拾った。そう、彼らが盗んだのは絆でした…

最凶ローカル映画

前作はオーストラリアで公開された際、余りに日本の内輪ネタが多すぎて、劇場は絶対零度にまで冷え込んだらしい。福田雄一監督のラーメン二郎級胃もたれギャグに一抹の不安を感じていたが、意外にも楽しめました。無論、本作は完全日本向け映画。日本のサブカルネタの塊なので、海外には、、、(Tカードのネタとか分からんだろ。)と思うのだが、ツイツイコントのようなギャグのゴリ押しには笑ってしまい、やはり福田雄一監督はパワープレイが上手いと感じた。

しかしながら、ギャグに力を入れすぎて脚本が鈍重になる。全て台詞でA to Z語り、更には2度3度同じようなやり取りを繰り返すもんだから竜頭蛇尾。後半の失速が激しい。折角、組織の陰謀の渦中に板挟みになる者たちの苦悩を、万引き万屋のユーモアというスパイスで物語がシンミリし過ぎるのを防ぐ役割を担っているのに、ガヤが我は我はと間間にギャグをかますから、ドンドン興醒めしていった。また、福田監督は佐藤二朗に甘すぎる。あんな寒いギャグを5分近く魅せられたブンブンは溜まったもんじゃない。福田映画に出たいのはよく分かるが、佐藤二朗の暴走はもうそろそろ抑制しようよと思う。また、殺陣が、全然人を斬っていない。常に、空虚を斬っており、VFXでいかにも斬れたかのように魅せているが、全くもって《斬る》が描けていない。殺陣を侮辱しているようにすら感じる。手数はせっかく多いのだ。三隅研次のアクションを観て出直してきてほしい。

まあ、今年最凶のローカル映画だよね。ワーナーさん、本当に海外に持っていくの?

菅田将暉は良かった

ただ、なんだかんだ言って良かったところもあるのがこの映画の救いだ。特に本作を観て一番感動を覚えたのは、菅田将暉だ。彼は、万屋の愉快な仲間たちに振り回される下っ端兼ツッコミ役の男・志村新八を演じている。菅田将暉といえば、昨年日本アカデミー賞で男優賞を獲る今イケイケの役者だが、いつも《役》ではなく《菅田将暉》を演じている。故に、もうそろそろ《役》を演じてほしいと思っていた。本作では、まさしく志村新八そのもの。菅田将暉というオーラをゼロにするのに成功していたのだ!菅田将暉ってカメレオンにもなれるんじゃん!いいぞ!と興奮しました。

最後に…

これ以上は、筆が乗らないので語らないで置こう。それにしても、本作を観た次の日にZIP!で『銀魂』のジャンプ連載があと5話で終わりと語られていて驚愕した。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、『NARUTO -ナルト-

』、『BLEACH』と平成を、漫画をあまり読まないブンブンですら知っているような作品が今や殆ど残っていないという事実に、平成の終焉を改めて感じました。

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