『イカロス』ダークホース!アカデミー賞ドキュメンタリー賞受賞のネットフリックス映画

イカロス(2017)
ICARUS(2017)

監督:ブライアン・フォーゲル

評価:75点

昨日行われた第90回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞に輝いた作品『イカロス』。町山智浩が直前予想で激推ししていた作品だ。今回のアカデミー賞は、アニエス・ヴァルダの『顔たち、ところどころ』や『LAST MEN IN ALEPO』が強かったのだが、それを倒しました。

ここ数年、ネットフリックス制作のドキュメンタリーがアカデミー賞にノミネートされてきたが、遂に受賞。VOD映画がアカデミー賞を受賞できることを証明した画期的な年でした。

さて、そんな『イカロス』。観たら、噂通りトンデモなく面白かったぞ!

『イカロス』概要

ランス・アームストロングのドーピング事件に興味を持っていたアマチュア自転車レーサーのブライアン・フォーゲルは、アームストロングが如何にドーピング検査を切り抜けたかに興味を抱く。そして、自らドーピング服用者になり、自転車レースに挑むことでドーピングを巡る自動車競技界の闇を覗こうとする。しかし、思いの外事態は深刻で、やがて国家レベルの陰謀に巻き込まれていく…

『シチズン・フォー』以来の怪作!

事実は小説よりも奇なりというが、本作はその言葉ですら軽く感じる程恐ろしい。

どれくらい恐ろしいかというと、エドワード・スノーデンの証言と亡命を撮ったトンデモ映画『シチズン・フォー』に近いレベルで恐ろしいことが繰り広げられているのだ。

最初は、ドーピング服用選手に対する興味と嫉妬を抱き、軽いノリで映画を撮り始めるブライアン・フォーゲル。そしてオリンピック分析研究所の創始者であるドン・カトリンに、この映画の企画を持ちかける。しかし、当然ながらドン・カトリンはモラル面と世間体の問題から却下。その代わりにロシアの研究者グリゴリー・ロドチェンコフを紹介される。身の危険をうすら感じたブライアン・フォーゲルとグリゴリー・ロドチェンコフの手の裏の探り合いが始まる。本当に相手を信頼していいのかと。そして段々と、警戒心が氷解していき友情を深めていく二人。

そして、始まる猛特訓。たかだかなんとなく始めた映画制作。なんだけれども、ブライアン・フォーゲルは必死に練習し、追い込みに追い込む。全てはレースに勝利するため。足が気持ち悪いぐらい腫れ上がったり、血が出たりと身の危険を感じることもあるが、グリゴリーの指示に従い奮闘する。

そしてレースが始まった…

ここから先は言えません。この後、ブライアン・フォーゲルとグリゴリー・ロドチェンコフは国家の陰謀に巻き込まれます。ロシア政府から抹殺されそうになります。そこから如何に脱出を図っていくのか?まるでスパイ映画さながらの緊迫感に圧倒されました。

ネットフリックスにて現在配信中。何か観る映画に困ったら鑑賞してみてはいかがでしょうか?

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