【ネタバレ】『MEG ザ・モンスター』劇場版 すていさむびより ばけーしょん

MEG ザ・モンスター(2018)
The Meg(2018)

監督:ジョン・タートルトーブ
出演:ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、
マシ・オカ、巨大鮫メガロドン、Kelly the Dog(ワンコアイドル)etc

評価:60点

2000年代『フレディVSジェイソン』、『エイリアンVSプレデター』といったモンスター激突系の映画が流行した。2010年代クロスオーバーがすっかり定着し、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

』、『レディ・プレイヤー1

』のような作品が生まれた。

そんな中、映画ファンにとってはご馳走!夢のクロスオーバーが爆誕した!海底界最強の巨大鮫メガロドン、人間界最強のジェイソン・ステイサムだ!今やスティーヴン・セガールさながらの殺傷能力を持った人類兵器ステイサム。赤ちゃんをあやしながら、飛行機で悪を成敗するイクメンっぷりも魅せていることから、もう漢の中の漢だ!男にとって憧れの存在だ!そんな彼が、モンスターと闘うのだ!物語は期待できないと思うが、《サメステイサム》が観られるだけで至福だ。仕事疲れも吹き飛ぶだろう!ってことで、ステイサム好きとして初日に観てきました。どうやら興行収入で『ジョーズ』を超えたらしいよw

※微ネタバレ注意

『MEG ザ・モンスター』あらすじ

スキンヘッドの祭典『ワイルド・スピード』も筋肉の祭典『エクスペンダブルズ』もないジェイソン・ステイサムは、ロック様が愛するゴリラとタッグを組み、巨大鰐と巨大狼を相手にしているのを横目に、タイで素敵なばけーしょんを送っていた。そんな彼に助けてドラえも〜んと泣きつく研究者ありけり。海底1万mで研究者数名と、元妻が閉じ込められてしまっているとのことだ。やる気はなかったが、元妻が人生最大のピンチ!やる気のなかったステイサムはいざ海底へ…そして出会うモンスター、メガロドン。研究者たちは、ステイサムを餌にしようとする。そんな不条理に負けず、ステイサムは今日も頑張るのでした。頑張れ!ステイサム!負けるな!ステイサム!

ステイサムが可愛そう

本作は、ステイサム版『ダイ・ハード』だ。クリスマスの度にテロリストに急襲されるブルース・ウィリスさながら、ステイサムが可愛そうに思えてくる。冒頭、潜水艦に閉じ込められた人を救助するステイサムだったが、巨大鮫の急襲で袋の鼠に。やむ得ず、一人を見殺しにしてしまう。彼は百戦錬磨の戦士。ここで人を助けたら全滅なのは分かっている。苦渋の決断。英断をしたのに、帰還すれば、研究者から袋叩き。嫌気がさしてタイで隠居暮らしをしていた。全くステイサムは悪くない。この理不尽に粛々と耐えるステイサムに冒頭から涙が出てくる。

しかもよりによって、そんな研究者のいる組織から、助けてドラえも〜ん張りの救助依頼。元妻がいるよ!どうする?という餌、そして魔性の中国女スーインという餌についつい釣られて彼はその任務を引き受けてしまう。ここからが悲惨だ。ここの研究者はステイサムを餌としか思っていない。メガロドンを捕まえるために、ステイサムを使って使って使いまくるのだ。しかも、ステイサムあるある。「ステイサムにくっついていると死なない」というのを熟知しているのか、彼にしがみつくこと、纏わりつくこと。通常だったら即死な彼らも、案の定ステイサムバリアの中に常にいるため、ほとんど死なない。パニック映画史上最難クラスで生存者を当てるのが難しい。あまりのクズ研究者たちに、「メガロドン、躊躇するな!なにビビってるんだ!喰えよ!」と言いたくなった。

数々のステイサムの名言がここにある

本作は巨大鮫との死闘が目玉である。これほどまで死の薫りが漂っており、ステイサムの焦り顔を観られるのも珍しい。そして、『老人と海』のサンチャゴ、『白鯨』のエイハブ船長さながら、巨大なモンスターと魂を賭けた死闘を繰り広げる胸熱な展開に心踊らされる。ストーリーはやっすい鮫映画。金を賭けて『パニック・マーケット3D』をやっているようなバカバカしさがある。もともと鮫映画はバカバカしいのだが、陳腐なセリフにキャラクターがブレブレなヒロイン・スーイン像。ステイサムは襲うのに、周りのクズ研究者たちをなかなか喰わない忖度食事シーンの多さなど、輪をかけてバカバカしさが目立ちます。

しかしながさ、そんな中でも陳腐なセリフに注目してほしい。

「生き延びるのは大変だ」
「俺に良心はない」
「失うばかりではない」
「(少女に対して)俺より強い」
etc…

戦場を知っている、本物の死闘を知っているステイサムが、これらのセリフを言うと妙に説得力がある。映画史に残る名言のように見えてしまう。こんなステイサムの格言を聞いたら、大変な仕事も頑張れそうな気がする。そう、『MEG ザ・モンスター』はステイサムから勇気を貰う映画だったのだ。ってことで、内容は酷いが、ステイサムに萌える至福のデザート。仕事の疲れを癒してくれる。リラクゼーション・ムービーでした。

エンドロールに注目

本作はエンドロールで大いに笑わせてくれる。劇中で鮫に襲われるワンコがしっかりエンドロールのキャストとして記載されているのだ。不遇のワンコを演じたのはKelly the Dog。IMDbによるとこのワンちゃん映画デビューなんだとか。軽く調べてみたのだが、モデルワンコとしても無名だ。しかしながら、本作をみると、このワンちゃんの迫真の演技に魅了されることでしょう。海外メディアTHE CREDITSでも「Kelly the Dog & 11 More Reasons to see The Meg This Weekend(Kelly the Dog と今週『MEG ザ・モンスター』を観るべき11の理由)

」というタイトルで、熱くこのワンちゃんについて語っています。今後の彼女の活躍に期待だ!

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