『シティーハンター(1993)』ジャッキー・チェンはアスファルト切りつける

シティーハンター(1993)
城市猟人

監督:バリー・ウォン(ウォン・ジン)
出演:ジャッキー・チェン、後藤久美子、ジョイ・ウォン、リチャード・ノートン、ゲイリー・ダニエルズetc

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』公開が楽しみだったので、ジャッキー・チェンの実写版を観てみた。原作崩壊と悪名が高い作品なのだが、ジャッキー・チェン映画として観れば、まあまあ面白い作品であった。

『シティーハンター』あらすじ

アニメ版も人気を博した北条司の同名コミックを、ジャッキー・チェン主演、後藤久美子共演で実写映画化したアクションコメディ。私立探偵の冴羽は、失踪した大企業の社長令嬢・清子を探して連れ戻して欲しいという依頼を受ける。早速捜索を開始した冴羽とパートナーの香は、清子を追って豪華客船に乗り込むが、その途中で船がテロリストによって占拠されてしまう。乗客たちを救うため、テロリストに立ち向かう冴羽だったが……。

映画.comより引用

ジャッキー・チェンはアスファルト切りつける

「シティーハンター」はスケベコメディパートとシリアスパートの塩梅が特徴的である。通常時は冴羽のセクハラボケに対するツッコミが行われる。だが、一度アクションになると映画的スタイリッシュなアクションが展開される。例えば、暗闇で人質を助けないといけない場面において、跳弾を狙ったかのような発砲をする。しかし、実は跳弾の火花で敵の位置を把握して適切に射抜くものである。これを漫画のカット割で魅せていくからカッコ良かったりする。

ジャッキー・チェン版は少々前者のすけべコメディパートに力点を置きすぎている。もちろんアクションはジャッキーチェン映画だけあって、脇役含めて壮絶なものとなっている。また、甲板に落下し、人型の穴が空くといった漫画的表現を追加していく。漫画映画をやろうとする気概は感じられるのだが、流石に冴羽獠がストリートファイターのコスプレをしながら戦うのはやりすぎだし、ボス戦をデッドプールのようにギャグを言いながら倒していくのもキャラ崩壊に感じた。

それでも修羅場の連鎖には観応えがある。例えば、潜入した船において従業員に追われる場面がある。机を運ぶも、足が外れてしまう。腹ペコだったので、机の上のパンを食べようとするも、机の崩壊と共に吹き飛ぶ。そして階段を登り食べようと飛び込むと、女の股にゴールしてしまう。次々と窮地が生まれていく動線の作り方に惹かれるものがあった。

P.S.なぜか船の中でとんねるず「ガラガラヘビがやってくる」の中国語版でバイブスをあげていて草でした。

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※MUBIより画像引用