【アフリカ映画】第27回ワガドゥグ全アフリカ映画祭ラインナップ発表

12.Nameless (Les Anonymes)(MUTIGANDA Wa Nkunda,ルワンダ)

ルワンダ のMUTIGANDA Wa Nkunda初監督らしいが、全く情報がないため未知なる作品。予告編もなかったので、どんな映画かはわかりません。

 13.Oliver Black(BABA Tawfik,モロッコ)

『メン・イン・ブラック:インターナショナル(Men in Black: International,2019)』のセカンドユニットとして活躍したBABA Tawfik初監督作。サーカスを目指す男と孫娘の結婚式を目指す老人のロードムービー。どうもISISについて踏み込んでいるとのこと。一筋縄ではいかないロードムービーのようだ。

14.Souad(AYTEN Amin,エジプト)

第20回トライベッカ映画祭で女優賞(Bassant Ahmed,Basmala Elghaiesh)を受賞したエジプト映画。エジプト社会で男性に抑圧される女性たちがSNSを通じてつながりを描く作品の模様。本作は第71回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品されている。実はベルリン国際映画祭はサブ部門に思わぬ傑作が隠れている傾向が強いので要注目作品だ。

15.The White Line(KAHIKOPO-MEIFFRET Desiree,ナミビア)

ナミビアのDesiree Kahikopo-Meiffret初監督作。情報が少ないのですが1959年、ナミビアの首都ウィントフックでの反乱から始まる禁断の愛の物語だそうです。

16.This is not a burial, it is a resurrection(MOSESE Jeremiah Lemohang ,レソト)

第93回アカデミー賞国際長編映画賞(旧外国語映画賞)にレソトとして初めて出品したことで話題となった作品。ノミネートまではいかなかったものの、ダム建設で村から出ていくとととなった住民に対して、断固としてその土地に留まろうと、抵抗するおばあちゃんの念が凄まじい作品である。そして驚くべきことに、本作の音楽は日本人が担当している。電子音楽家Yu Miyashitaの旋律が、強烈な画を盛り上げており、今大会最有力作品だと私は睨んでいる。

ブログ記事:【アフリカ映画】『This Is Not a Burial, It’s a Resurrection』レソトのおばあちゃん念を放つ

 

17.Une histoire d’amour et de desir(BOUZID Leyla,チュニジア)

フランスの映画情報サイトAllocinéでの批評家評判が良く25媒体平均4/5を獲得しているチュニジアの映画。アルジェリア系フランス人とチュニジア人の恋愛を描いた作品で、フランスのローカル恋愛映画の文法に則った作品のように見えます。ル・フィガロは「Sami Outalbaliは、慣習や禁止事項、他人の視線に押しつぶされ、フラストレーションを溜め込んだアラブ人の若者を好演している。」と賞賛している。

 

参考資料

・「ブラック・アフリカの映画」(彩流社、シネマクシオン編、白石顕二、板倉朱美、鈴本伸子、向井ひな子、宮崎ゆり訳、1987年)
ブログ記事「FESPACO 2019/ワガドゥグ全アフリカ映画祭 コンペ作品予習」
rfi記事”Le Fespaco 2021, la voix du cinéma africain, a été reporté sine die”(2021/1/29)
le faso.net”FESPACO 2021 : 239 films en compétition officielle, Boubacar Diallo en quête de l’or”(2021/9/10)
Le Quotidien”27e édition du Fespaco : Le Sénégal à l’honneur(2021/9/6)”作品リスト”Selection_officielle_FESPACO_2021″

 

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