第七の犠牲者(1943)
The Seventh Victim
監督:マーク・ロブソン
出演:トム・コンウェイ、キム・ハンター、ジーン・ブルックス、イザベル・ジュエルetc
評価:70点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
下半期は「死ぬまでに観たい映画1001本」に力を入れようと思っています。今回は『第七の犠牲者』を紹介します。黒沢清が好きそうな映画ですね。
『第七の犠牲者』あらすじ
A woman in search of her missing sister uncovers a Satanic cult in New York’s Greenwich Village, and finds that they may have something to do with her sibling’s random disappearance.
訳:失踪した姉を探す女性が、ニューヨークのグリニッジ・ビレッジで悪魔崇拝のカルト教団を発見し、姉の無差別失踪に彼らが関係しているかもしれないことを知る。
ジーン・ブルックスのオーラに圧倒されよ
キム・ハンター演じるメアリーは失踪したジャクリーンを探しに街を彷徨う。彼女の気配はすぐそこにあるのだが、中々ジャクリーンにたどり着けない。そのカフカ的禍々しさを魅力的な繋ぎで魅せる。例えば、メアリーが屋敷を歩いていると、正気を失ったおじいさんが現れる。機械的な動きで歩くおじいさんをさすると、彼は倒れてしまう。急いで電車に逃げ込む。そこはガランとしている。メアリーだけだといかにも危険な場所だ。そこへ黒づくめの男たちが乗り込んでくる。酔っ払いを介抱しているのかと思いきや、一人は血をダラッと流している。コレはヤバイと、彼女は別車両に映り、駅員さんに助けを求めるが、既に黒づくめの男たちはいなくなっている。この超常現象の繋ぎが面白い。
こうした掴めそうで掴めないジャクリーンの残像を追いかけるうちにカルト教団にたどり着く。そこで現れるのがジーン・ブルックスな訳だが、彼女演じるジャクリーンが想像とかけ離れすぎていてニヤリとさせられます。背が高くて一度見たら忘れられない美女とメアリーは語るのだが、いざ現れるジャクリーンはオーラが禍々しすぎて一度見たら忘れられない方だった。
おかっぱヘアーの彼女が儀式を始めるのだが、周りの団員もドン引きする迫真さに爆笑すると共に、あれだけ謎のカルト教団として引っ張っていたのに、蓋を開けたら小者しかいないところに弱小オンラインサロンやオフ会の香りを感じ遂には爆笑してしまいました。確かにコレはある意味「死ぬまでに観たい映画」ですね。