『鬼滅の刃 那田蜘蛛山編』ゴールデンタイムにサイコロステーキ先輩
おはようございます、チェ・ブンブンです。『鬼滅の刃 無限列車編』公開記念で、土曜プレミアムではアニメシリーズ版『鬼滅の刃』総集編後編として『鬼滅の刃 那田蜘蛛山編』が放送された。Twitterの映画ファンの間では『鬼滅の刃』ケッと唾を吐き捨てている人も散見しますが、日本経済の《柱》となった本作を無視するのは勿体無いなと思っています。正直、アクションを画で説明できず、セリフで処理してしまう原作。原作に合わせた故、やけに多い回想シーンに冗長鈍重感否めぬアニメで一度挫折している。ただ折角『鬼滅の刃 無限列車編』観たのだからと土曜プレミアムで那田蜘蛛山編観賞しました。
地上波ゴールデンタイムだが侮るなかれ!
かつて土曜プレミアムでは『バイオハザード』が放送され、レーザーによってサイコロステーキにされる仲間が放送され衝撃を受けた。最近の地上波ゴールデンタイム放送作品はこの手の暴力描写が少ないのですが、『鬼滅の刃』は容赦しません。母蜘蛛は蜘蛛の糸を操り、次々と鬼殺隊を操り人形にしていく。炭治郎と伊之助のコンビネーションで彼女を追い詰める。すると、彼女はくいっと糸を捻り、鬼殺隊の首を捻り惨殺していく。ホラー映画だとR-15になるレベルの酷い死が描写されているのだ。カットされることなく。同様にイキり鬼殺隊の一人が十二鬼月・累にサイコロステーキにされる迷シーンも余すことなく放送する。今時のキッズはこの酷い殺戮を楽しんで観ているのかと思うと衝撃である。
さて、本作はアニメの総集編故、アニメシリーズ的演出が施されている。それはそれぞれの戦いを重厚に魅せてくれるのだ。予告編抜いても2時間半近くあるので、群像劇としてよくできており、炭治郎と伊之助の戦いと二人から離れた善逸の戦いを並行して描き、炭治郎と伊之助を離散させていく。広域の戦闘であることがよく分かる。そして、サイコパスな笑顔と裏腹の暴力的セリフで鬼を追い詰める胡蝶しのぶというサブキャラクターにも十分に時間を割き、退屈せずに楽しむことができた。
一方で、やはり『鬼滅の刃』の欠点と言えよう。鬼が死ぬたび、登場人物が苦境になる度に回想を挿入するストーリーテリングとして鈍重冗長な演出が目立ち、物語としてはイマイチなものを感じる。その説明過剰さが多くのファンを取り込んだ要因なのかなと思いつつも、まだまだ面白くできるはずという思いが高まり複雑な思いです。
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