【 #死ぬまでに観たい映画1001本 】『ヘンリー』スナッフフィルム/スナップショット

ヘンリー ある連続殺人鬼の記録(1986)
Henry: Portrait of a Serial Killer

監督:ジョン・マクノートン
出演:マイケル・ルーカー、トム・トウルズ、トレイシー・アーノルドetc

評価:70点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

2020/8/29からK’s cinemaにて開催の「奇想天外映画祭vol.2」で上映の『ヘンリー ある連続殺人鬼の記録』は『死ぬまでに観たい映画1001本』に掲載されている。定期的に『アングスト/不安』や『ありふれた事件』、『クリーン、シェーブン』といったドキュメンタリータッチの凶悪バイオレント映画が公開され物議を醸すが、その代表として本作が選出されている。『ヘンリー』上映を記念して、一足早く観てみました。

『ヘンリー ある連続殺人鬼の記録』あらすじ


1970~80年代に全米で300人以上を殺害したといわれる伝説の殺人鬼で、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターのモデルにもなったといわれるヘンリー・リー・ルーカスの日常を、冷徹な筆致で描いた犯罪スリラー。14歳の時、虐待を繰り返す母親を殺害したヘンリーは、相棒のオーティスとその妹ベッキーとの奇妙な共同生活を始める。しかし、ヘンリーは次第に本能的ともいえる殺人衝動が抑えられなくなっていく。一方ヘンリーに惹かれるベッキーの様子にオーティスは嫉妬し、そのことから3人の共同生活は思わぬ惨劇へと発展していく。86年に製作されたものの、アメリカでも90年に公開されるまでお蔵入りなっていたいわくつきの一作。日本では92年に初公開。2019年4月、オランダの伝説的スリラー「ザ・バニシング 消失」の劇場公開にあわせて特別上映。
映画.comより引用

スナッフフィルム/スナップショット

ヘンリー(マイケル・ルーカー)は女を殺害する。テーブルにダラーンと倒れている女性を、スナップショットのように捉えていく。映画という「動」のメディアにもかかわらず、死は「静」として捉えようとするユニークな演出が際立つ。それでもってドライながら強烈な暴力を生み出す。テレビを壊してしまい、中古屋にやってくるヘンリーと相棒オーティス(トム・トウルズ)。店員は、嫌味ったらしく「いくら出すんだ?」「そんなんじゃ買えんよ。」「あと幾らか出せばこれが買えるぞ。」と誘導する。その閉塞感ある嫌味を壊すように、テレビで店員を殴りつけ、ショートで感電死させるのだ。そして、店員が軽く紹介したビデオレコーダーもろとも強奪する。

そして、好奇な目でビデオで遊び始める。本作は、殺人鬼の本能的暴力を写真のように捉えようとした作品だ。そこに、安易な鏡越しに自分を見るナルシスト描写だけでなく、ビデオで自分を映す描写を挟むことで、内なる自己の悪に陶酔する様をフィルムに焼き付けてると言えよう。

『アングスト/不安』や『ありふれた事件』、『クリーン、シェーブン』といった凶悪映画群と比べると最も冷静に悪を捉えた秀作と言えよう。

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