『メイデン/Maiden』1989年、女性たちは一隻のヨットで世界一周を夢見た

メイデン(2018)
Maiden

監督:アレックス・ホルムズ

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ショートリストに選出された『Maiden』を観ました。本作は1989年に女性だけのチームで世界初の世界一周ヨットレースを制覇したチーム・メイデンのインタビューをまとめたドキュメンタリーです。年老いた彼女たちがあの頃を回想するのですが、果たしてどんな話を聞かせてくれるのでしょうか。

『Maiden』あらすじ


The story of Tracy Edwards, a 24-year-old cook on charter boats, who became the skipper of the first ever all-female crew to enter the Whitbread Round the World Race in 1989.
訳:チャーターボートで料理をする24歳の料理人、トレーシー・エドワーズの物語。
imdbより引用

1989年、女性たちは一隻のヨットで世界一周を夢見た

1989年、チーム・メイデンは世界一周を目指して小さなヨットで夢を見る。当時、性差別が今以上に厳しい時代。全員女性でこのレースを制覇するのは女性の権利をかけた闘いでもあった。当然ながら前代未聞の挑戦ゆえに、マスコミは集まる。人々は好奇の目で彼女たちを見る。この闘い負けるわけにはいかないと彼女たちは陸を後にした。しかし、自然にとっては男だろうが女だろうが関係ない。大雨に寒さ、そういったものが次々と襲いかかる。助けを呼び、諦めるべきかどうか考えることもある。しかし、彼女たちは前へ前へと突き進むのだ。

年老いた彼女たちにカメラは向けられる。彼女たちにとってあの成功は人生で一番の宝物。思わず涙してしまう。それだけに、あの航海は過酷な挑戦だったのだ。

ただ、「あなたはフェミニストですか?」と訊かれリーダーのトレーシー・エドワーズは「No」と答えます。これは確かに、女性差別が強かったあの時代の記念碑を再び呼び醒す映画ではあるが、決して彼女たちにフェミニズムの象徴を背負わせる映画ではないのです。寧ろ、過酷なレースの末にある感動の尊さに力点を置いた作品でした。

とは言え、恐らく監督は彼女たちにフェミニズムの看板を背負わせること前提で撮ったような形跡があるので、作劇としてはそこまで上手いとは言えない。寧ろ、過去映像とインタビューの不自然なバランスから、あまり製作が上手く事運ばなかったのではと察してしまうところがありました。

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