『ROMA/ローマ』イオンシネマ海老名THX搭載7番シアターで観たら凄すぎた件

『ROMA/ローマ』イオンシネマ海老名THX搭載7番シアターで観たら凄すぎた件

先週水曜日頃、衝撃的ニュースが飛び込んできました。

「Netflix配給介さず『ROMA/ローマ』公開へ」

アカデミー賞最多10部門にノミネートされたNetflix映画『ROMA/ローマ』は、Netflix映画故、日本では東京国際映画祭で上映されたきりの作品だ。しかしながら、観た人は口を揃えて「これは劇場で観ないとあかん!音が凄い!」と言います。ブンブンは、Netflix配信で既に観ました。その時は、音の凄さが分からなかった。

Netflixが日本劇場公開すると昨年末宣言していたのだが、ブンブンは不安でした。というのも、本作は悪い恋人フェルミンが全裸で棒を振り回すシーンがあるのです。東京国際映画祭では上映環境を巡って大いに揉めたNetflixが映倫と揉めない訳が無い。1ヶ月、2ヶ月経とうと音沙汰なかったので、てっきり交渉決裂日本公開なくなったのかと思いきや、突然公開を発表したのだ。しかも、数日後から公開とか言い始めたのです。幾ら何でも急すぎなのでは?

あまりのサプライズに驚愕しつつも、これは嬉しい。ただ、問題はまだ続いており、上映館がイオンシネマという微妙な選択となっていたのだ。TOHOシネマズのIMAX環境や立川シネマシティの爆音環境を知っているブンブンにとって不安しかない。ここは意を決して挑戦してみました。実に『映画 おかあさんといっしょ はじめての大冒険』以来のイオンシネマ海老名チェックインです。

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舞台はイオンシネマ海老名。日本初のシネコンであり、日本で初めてジョージ・ルーカスの厳しい上映規格をクリアしたTHXブランドのあるスクリーンを持つ映画館です。なんと今回の『ROMA/ローマ』はそのTHX規格を持つスクリーン7で上映されるのです。劇場最大収容人数574席を持つ劇場をアート映画のために解放してくれたのです。これはありがとうとしか言いようがありません。それではレビューしていきます。

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音がヤバい!!

イオンシネマ海老名はTOHOシネマズと比べると幕間の予告編の音量が小さいイメージが強い。本作も例に漏れず、不安になるぐらいしょぼい音で「本当にTHXの称号持っているのか?」と疑っていた。しかしながら、すみません。ブンブンが間違っていました。映画が始まると、あまりの素晴らしさに鼻血が出そうになりました。というのも、隣で誰か話しているのかと思ったら、それが映画の音だったのです。波の音、人が通り過ぎる微かな音がブンブンの耳元で囁かれるような感じ。もはや、ブンブンは劇場にはいない。メキシコにいる。ゆったりと流れる時間と、淡々としたメキシコの暮らしが耳から展開されていく。そして、中盤の火災シーンは真横で業火が迫り来るような臨場感があり、波に飲み込まれるシーンは海に沈められるような気分にさせられます。なるほどようやく東京国際映画祭の時、映画ファンが口を揃えて「劇場で観てほしい!」と言っていたのがわかりました。

圧倒的映像美

やっぱり、『ROMA/ローマ』は劇場で観るべき映画である。あの素朴で耽美的な映像、テオ・アンゲロプロスを思わせるパンの美しさを大画面で堪能できることは最高のご褒美だと言えます。本作は物語がほとんど見えてこない。確かに、巨大蟹のオブジェのシーンでは一つのフレームで結婚する者と離婚する者の対比でもって栄枯盛衰を表していたり、学生運動描写から当時の社会情勢を語ろうとはしているものの、基本的にはアルフォンソ・キュアロンが自分の為に作った極私的映画だ。監督の拘りしかない絵を純粋に楽しむのが粋な訳で、大スクリーン、素晴らしい音響に身を任せることで天国の門を垣間見ることができます。こんな美しい映画を観て死ねるのなら本望だと言いたい。

朗報!ボカシはありません

そして嬉しいことがもう一つ。それは問題の恋人が自分の短い棒を振り回しつつ、長い棒を振り回す怪奇シーン。安心してください。ボカシはありませんでした。R-15と引き換えに映倫からボカシなしの許可をもらったのであろうか、本作には1mmもボカシはありません。よって最高の美を堪能できることとなっています。鬼門を突破したことは日本映画界にとっても吉報と言えることでしょう。

客が入っている!

ブンブンは2日前から予約していたのですが、その時の予約状況は芳しくなかった。やっぱり海老名民は映画観ないんだね…と悲しんでいたのですが、実際に劇場へ来てみると概算150名くらいの観客で埋まっていました。TOHOシネマズ海老名で『ビール・ストリートの恋人たち』を観た時、観客が10人くらいしかいなくて悲しかったのですが、既に配信されている作品でここまで埋まっているのには希望が持てました。

おわりに

本作の観客動員によって今後Netflix映画が劇場で鑑賞できるかどうかが決まってくると言えます。個人的にはドラマシリーズのノリが強すぎて苦手なNetflixオリジナル映画ですが、『ROMA/ローマ』は違う。これは是非とも映画館で観てほしい。これがどれだけ結果を残せるかによって、今後この手の劇場鑑賞推奨作品が生まれた際に、映画館で鑑賞できる確率が変わってくることでしょう。

最近、多忙を理由にネット配信に依存するようになってしまったブンブンですが、悪いこと言わん。映画館で観てくれ!!

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