【『クリード 炎の宿敵』公開記念】『ロッキー4/炎の友情』バルボア、Pepperを買う

ロッキー4/炎の友情(1985)
Rocky IV

監督:シルヴェスター・スタローン
出演:シルヴェスター・スタローン、タリア・シャイア、バート・ヤング、カール・ウェザース、ドルフ・ラングレン、ブリジット・ニールセンetc

評価:55点

クリード炎の宿敵

』が予想外に傑作だったので、ゆかりのある『ロッキー4/炎の友情』を観てみた。実は、本作は未見だったのです。中高時代、体育の授業が死ぬほど嫌いだっただけにどうもスポ根映画を進んでみようとは思えず、一応『ロッキー』、『ロッキー・ザ・ファイナル』、『クリード』こそは観ているが、しっかりシリーズと向き合っていませんでした。『クリード炎の宿敵』は『ロッキー4/炎の友情』と直接繋がる作品ということなのでこの度鑑賞した。

『ロッキー4/炎の友情』あらすじ

チャンピオンになったロッキーの元に、ソ連から刺客が現れる。イワン・ドラゴはロッキーに挑戦状を叩きつけるものの、親友アポロが彼に代わって闘うことを表明する。しかし、それが悲劇の始まりだった。アポロはリング上でドラゴに殴り殺されてしまうのだ。試合を止めなかったことを強く後悔するロッキーは、ドラゴを倒しにソ連に向かう…

過大評価されすぎでは…

『クリード炎の宿敵』の公開で、多くのロッキーファンが『ロッキー4/炎の友情』は凄いぞ!と再評価の嵐に巻き込んでいるのだが、実際観ると結構粗の目立つ作品であった。もちろん、シルヴェスター・スタローンは監督としても脚本家としても優秀だとは思う。役者から魅力を引き出すのに長けている。『エクスペンダブルズ』では、筋肉俳優それぞれの個性を見事に描き切ってみせたし、『サタデー・ナイト・フィーバー』の続編である『ステイン・アライブ』では、Bee Geesの音楽に頼りっきりな前作に対してドラマで魅せるクレバーな演出が際立っていた。しかし、『ロッキー4/炎の友情』は若干、演出の暴走が目立っているような気がした。

何と言っても、いきなりロッキーファミリーがPepperたるロボットとコントを繰り広げるのだから。しかも、出オチではなく、主要キャラですと言わんばかりに、そのロボットは画面に出たがる。そこには、何かメッセージとか脚本上の必要性はなく、ただのオブジェクトとして存在しているのだ。

そして本作のヴィランであるドラゴは、ヴィランにも魂がある論調が主流となった今観ると、「ただただ強い人」というカテゴリーから抜け出せていない。これだと、容易に代用可能で、無個性となってしまう。それでもって、90分しかないのに、音楽とノリだけで押し切ろうとしているので、結果として面白いけれども記憶に残りにくい作品となっていた。

ただし、それを踏まえた上で『クリード 炎の宿敵』を観ると、確かに素晴らしい映画体験になるのは間違いない。そこには熟成されたスタローンの脚本、演出術がふんだんに盛り込まれている。やっぱり、スタローン先生は素晴らしいお方だなと思ってしまうのでした。

ブロトピ:映画ブログ更新

ブロトピ:映画ブログの更新をブロトピしましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です