築地ワンダーランド(2016)
TSUKIJI WONDERLAND(2016)
監督:遠藤尚太郎
評価:70点
豊洲移転問題で揺れている築地、長年続いてきた築地市場の最後を遺したいということで製作されたドキュメンタリー。公開当時、観たかったのだがタイミングが悪く観そびれてしまいました。Netflixにアップされていたので、観てみました。
『築地ワンダーランド』概要
築地市場の1年を、セリの現場から、レストラン等様々な角度からカメラに収めていく…日本人も知らない仕事の世界
築地市場…ブンブン一度は行ってみたいと思っていたところ。しかしながら、築地市場のライフサイクルは我々と正反対。夜の12時に始まり、朝の7時くらいには終わっているような異世界。それ故に、なかなか行くことができない。このドキュメンタリーは、築地市場を見たくても見れない人たちの欲求を満たすものとなっている。次々と魚介類が、市場に並ぶ様子。その脇で、大きな氷が大量生産され、セリでは魚のプロたちがしのぎを削っている。そして、築地と料亭、レストランの人たちは信頼関係でもって、最高の食材を最高の品質で渡していく。それを、繊細な技術でもって、キラリと光る寿司に化けたり、焼き物として登場する。
『美味しんぼ』の人々からは嫌われそうなオートメーション化された景色ではあるが、これを観て海鮮を食べたくならない人はいないであろう。築地に行きたくない!と思う人はいないであろう。非常に閉鎖的で、過酷で、謎に包まれた築地市場を魅力的に映している。
豊洲に移転したらどうなるんだろう、地下水の汚染問題は解決しているのだろうか?未だに、築地市場の移転について不安なところが山積みだ。移転後10年、20年後に本作を観て移転を後悔しないように、関係者は慎重に活動してほしいと思った。
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