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【Netflix】『フープ・ドリームス』スラムのガキから王になれ!バスケ嫌いも熱狂のドキュメンタリー

【Netflix】『フープ・ドリームス』スラムのガキから王になれ!バスケ嫌いも熱狂のドキュメンタリー

フープ・ドリームス(1994)
HOOP DREAMS(1994)


監督:スティーヴ・ジェームズ
出演:アーサー・エージーとウィリアム・ゲーツ、
スパイク・リーetc

評価:90点

ブンブンの嫌いな二大スポーツに「バレーボール」「バスケットボール」がある。ブンブン元々、球技もチーム競技も嫌いで、そしてどちらも身長の高さが有利に繋がるスポーツだから嫌いだ。身長の低い人でも、本気になれば、努力すれば活躍できると体育会系の人が頻繁に使うこの言葉も嫌いだ。ってことで、ブンブンがこのバスケットボールドキュメンタリー映画『フープ・ドリームス』を観るのは異例の事態。

それこそ、映画図鑑『死ぬまでに観たい映画1001本 YOU MUST SEE BEFORE YOU DIE』に掲載され、且つNetflixにアップされていなかったら一生観なかったであろう。何気なく観てみて、これが大傑作だった。今や死後となりつつあるが、サブプライムローン問題直前まで世間に流布されていた「アメリカン・ドリーム」。知っているようで、知らないその内情が痛いほど伝わってくる作品であった。

ってことで、今回はそんな『フープ・ドリームス』について語っていく。

『フープ・ドリームス』概要

シカゴのスラム街で暮らすアーサー・エイジとウィリアム・ゲイツは、バスケットボールの名門私立聖ジョゼフ高校にスカウトされる。NBAプレイヤーを輩出するその学校で、学業もバスケットボールも頑張る二人だったが、貧困、運そういったものが彼らの人生を激しく揺さぶっていく…

スラムのガキから王になれ!

今年、「スラムのガキから王になれ!」というキャッチコピーで某アクション映画が公開された。しかしながら、その言葉は本作におけるアーサー・エイジに送る言葉ではないだろうか?

舞台はシカゴのスラム街。冒頭から衝撃を受けた。黒人スラム街の映画と言えば、スパイク・リーの『ドゥ・ザ・ライト・シング』を思い浮かべる。路上で消火栓を子供たちが破壊し、道路が水浸しになっているのをキャッキャと遊ぶシーンが印象的だが、まさに本作でも同じ事が行われているのだ。

そして、麻薬ディーラーが取引をしている直ぐ横で、子供たちは1日中バスケットボールに励む。貧しくとも陽気に遊んでいる子供たちのところに一人の男がやってくる。スカウトマンだ。彼に目を付けられた2人はアーサー・エイジとウィリアム・ゲイツは白人だらけの学校私立聖ジョゼフ高校に入学することとなる。

面会でいきなりキツイことを言われる。

「この学校に通ったからって、NBAプレイヤーになれる保証はない。それに勉強も大事だ。成績が悪ければ、バスケットボールはさせない。」

つい先日まで、勉強なんか知らん!と外で遊んでばっかりいた二人が飛び込む高校という新しい舞台。学校まで往復3時間かけて、学校に通い。バスケットボールも今まで自分が最強だと思っていたのは井の中の蛙だと知る。フリースローを決めなかったら罰金、ちょっとでも気を抜けば試合に出してもらえない環境。極めつけはヘトヘトの身体で、難しく面倒臭い、でも結果が求められる勉学に励まなければならないのだ。

日本では、野球部やバスケ部はスクールカーストの最上位。女の子にモテモテだし、成績が多少悪くても推薦で良い大学に行けたりする。少なくとも、このドキュメンタリーで語られている学校の成績システムと比べたら緩く、上手くいけば六大学レベルには潜り込める。

そう、前半1時間で我々日本人観客はこう知るのだ。

「アメリカン・ドリームは血反吐を吐くほど努力した者にしか訪れない」。

壮絶過ぎるバスケ人生

そして、1時間超えたあたりから、更に厳しい地獄門が開く。アーサーは教育費が払えなくなり、放校となってしまうのだ。家族はスカウトマンの話から、「卒業まで奨学金でなんとかなる」と思っていた。しかしながら、学費の値上げにより、自己負担額が増大。教科書代すら払えなくなり、学校を追い出されたのだ。バスケットボールチームの監督は、「しょうがないんだ。学校の収入の9割は学費だから。助けようにももう限界なんだ。」と語る。才能があっても、金がなければ、運がなければ見放されてしまう。折角勉強もAやBを取れるようになり、積極的に授業で発言までするようにまで成長した彼は、一気にスラム街へと戻ってしまう。

スラム街の黒人学校では、卒業できたら優秀レベルの学校。バスケットボールチームも弱小。夢破れた者は簡単に立ち直れる筈がなく、授業もバスケットボールも精が出なくなってしまう。

一方、ウィリアム・ゲイツもなんとか聖ジョゼフ高校に在籍しているが、学校の成績が悪く、良い大学に行けない危機が迫っていた。しかも、足の怪我でバスケットボールが暫く出来なくなってしまい、モチベーションとの闘いになる。

こっから先の展開は、実際に映画を観て確かめて欲しい。

これぞアメリカン・ドリーム

事実は小説よりも奇なり。『フープ・ドリームス』はスラム街育ちの二人の少年が、5年間紆余曲折、バスケットボールと人生に向き合う姿を通じてアメリカン・ドリームとはそもそも何なのかを教えてくれる。

アメリカン・ドリームとは、文字通り死ぬ程努力をし、尚且つ運を掴むものだ。そこには慈悲もない。とにかく、自分のオールを誰にも渡さず、敵を皆殺しにした者にのみだけが与えられるものだ。

それこそ『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』でレイ・クロックがマクドナルド兄弟を踏み台に成功した話にも通じる。

ってことで、『フープ・ドリームス』はバスケットボール嫌いにもオススメしたい傑作ドキュメンタリー認定だ!

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