アンビリーバブル・トゥルース(1989)
THE UNBELIEVABLE TRUTH(1989)
監督:ハル・ハートリー
出演:エイドリアン・シェリー、
クリス・クック、
ロバート・バークetc
評価:75点
ハル・ハートリーDVD-BOXのクラウドファンディングが7/13(木)まで、キックスターターで開催
されている。「シンプルメン
」「愛・アマチュア
」に引き続き、今日は「アンビリーバブル・トゥルース(旧ソフト題:ニューヨーク・ラブ・ストーリー)」を紹介していきます。
「アンビリーバブル・トゥルース」あらすじ
ニューヨークの郊外に刑務所帰りの男がやってくる。町の人はその男の素性を知ろうと詮索を行う中、ハーバード大学に合格した17歳になる美しい娘オードリーが彼に恋をする…ハル・ハートリーの撮るレストランが好き!
もう、3作目まで観てすっかりハル・ハートリーのファンになってしまったチェ・ブンブン。そんなチェ・ブンブン、ハル・ハートリー映画で好きな描写があります。それは必ずといって良いほど挿入されるちょっと寂れたレストランのシーンです。従業員がダルそうに接客し、主人公にあたっていくシーンが好きです。
本作でもナイスなレストランシーンがあり、カメラマンが従業員を「ねぇねぇ、ねぇちゃん!モデルやってた?良かったら写真撮るよ」とナンパしようとすると「ちょっと誰か来て!トラブル発生!」と間髪入れずに助けを求めるやり取りが好きです。また、チェーン店だらけになった日本ではあまり見かけない「ナニコレ?」料理にも興味がそそられます。あんまり美味しくなさそうなんだけれども、どこか惹き込まれるそのフード描写がいかしています。
さて、今回は刑務所帰りの男と少女の恋愛話です。冒頭から、DOPEな音楽で始まり、男が頑張ってニューヨークを目指すシーンから始まる。なんとかヒッチハイクで車を捕まえるのだが、「仕事は?」「YOUはなにしにNYへ?」と尋問を受けるうちに、ぽろっと「ムショ帰りなんだ」と言ってしまい、車から追い出されてしまう。そのシーンのコミカルさと哀愁にがっつり心を掴まれる。
そして、そんなムショ男の物語の裏では、貧しい機械工一家の娘がハーバード大学へ行くとなりてんやわんや。有名な話だが、アメリカの大学の学費は日本の数倍。ブンブンの通っていた法政大学国際文化学部は年間140万円くらい(お父さんありがとう!)だったのだが、ハーバード大学はだいたい年間500万円ぐらいするのだそう。
父親はなんとか娘を地元の大学の社会情報学部へ行かせようとするのだが、「文学部じゃなきゃ嫌だ!」「反核運動家に年間1000ドル寄付して!」と言って言うことをきかない。そんな少女を演じたエイドリアン・シェリーがサイコーに可愛かった。
今回も傑作なハル・ハートリーでした!みんな、クラウド・ファンディングに参加して、日本語字幕付きDVD手に入れようぜ!!!
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