【完成披露試写会レビュー】「海賊とよばれた男」岡田准一の老経営者に注目!

海賊とよばれた男(2016)

監督:山崎貴
出演:岡田准一、
綾瀬はるか、吉岡秀隆、
染谷将太、鈴木亮平、
野間口徹、ピエール瀧、
小林薫、光石研、堤真一、
近藤正臣、國村隼etc

評価:60点

「永遠の0」スタッフが再び集結!山崎貴×百田尚樹×岡田准一がまたしても感動巨編を創り上げました。
昨日はその完成披露試写会に行ってきましたよ!

完成披露試写会の様子

17:30開場なのに、15:00からチケット取りで長蛇の列が出来てました。やはり日本の試写会だけあって、写真撮影・録画・録音厳禁だったのでメモ用紙片手に舞台挨拶を観ました。主要出演陣総登壇で、岡田准一、綾瀬はるかだけではなく、吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、野間口徹、ピエール瀧、小林薫、堤真一、近藤正臣、國村隼も
登壇されてました。

ただ、思いの外皆緊張しているためかタジタジで撮影現場の話をされてましたよ。特に綾瀬はるかの天然っぷりが炸裂!「戦後」と言いたいところを「戦後中」と言ってしまい、あっつ…と焦るところや、男性陣から暴露されるリンスとコンディショナーの違いを尋ねたら、リンスは『さっぱり』、コンディショナーは『こってり』だよと返ってきた話にキュンキュンしました♡

山崎監督は、岡田准一に「永遠の0」に引き続き2回目の起用ということもあり、指示はざっくりとだけ教え、あとは任せたとのこと。岡田准一はあまりの、ざっくりとした指示に
戸惑いながらも演技に挑んだそうです。そして、岡田准一は「熱をもって作った」と誇らしげに語っていました。

さて、日本公開は12/10(土)ですがブンブンのネタバレなし感想を綴っていきます!

「海賊とよばれた男」あらすじ

出光興産創業者の出光佐三の人生を基にした百田尚樹の同名小説の映画化。若き実業家・国岡鐵造が、
「石油界」を舞台に型破りな企業戦略で石油配給統制会社の鳥川卓巳やGHQ、メジャーと激しく対立しながらも愚直に戦後復興を支えていく…

岡田准一の老経営者演技に注目!

本作はてっきり、岡田准一扮する若き経営者が大企業や国相手に闘う映画だと思っていた。しかし、本作のメインストーリーは戦後60代になった経営者が、いままで培った反骨精神や従業員との絆を使って圧が強くなった石油配給統制会社やアメリカと闘う物語だ。

なので、岡田准一は「ベンジャミン・バトン」か!と思うほど終始老経営者演技をしているのだ!結構賭けなキャスティングなのだが、岡田准一は老経営者ならではの威厳と熱さ、仙人のようなオーラを身体全体からにじみ出している。確かに、吉岡秀隆や染谷将太、國村隼も演技は上手いのだが、岡田准一の演技の素晴らしさが物語を支配し、観客をグイグイ引き込んでいきます。

VFXの進化

本作でさらに驚いたことは、VFXの進化である。白組の尽力のおかげで、石油輸送船や焼け野原のCGがメチャクチャリアルだ!山崎監督のVFXは毎回、ダサくてチープなイメージがあるが、今回は大きな成長を魅せていた。

感動のラーメン二郎演出は変わらず

確かに、本作はアンチ山崎のシネフィル・ブンブンでも十分楽しめる作品だ。しかし、2点激しく残念なポイントがあった。まず、1つ目は山崎監督十八番の「感動のラーメン二郎演出」が案の定あったこと。感動音楽を、「ここ泣き所ですからね~」と過剰に演出するのは、本作にとって非常に危険なところ。何故ならば、ありがとうカードを書かせたりして、カタルシスの下従業員を酷使するブラック企業に国岡商店が見えてしまうからだ。そして、それが激しいもんだからブラック企業礼賛プロパガンダ映画臭すらしてしまう…これはよろしくないのでは?

時系列シャッフルのミス

また、本作は国岡鐵造20代、30代、60代の戦いをごちゃ混ぜに描いているのだが、これが失敗。国岡鐵造の戦いは、過去の積み上げがあってこそ燃えるものがある。しかし、あまりの煩雑さに国岡鐵造の人生の重み、壁の重みが希薄なものになってしまう。そう考えるとやっぱり、山崎映画であった。日本公開は12/10(土)一応、アンチ山崎映画な人でも楽しめるので是非劇場でウォッチしてみてください!

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