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“Ç”「ブルックリン」留学経験者が語る2つの故郷

“Ç”「ブルックリン」留学経験者が語る2つの故郷

ブルックリン(2015)
BROOKLYN(2015)

ブルックリン
監督:ジョン・クローリー
出演:シアーシャ・ローナン、
ジュリー・ウォルターズetc

評価:85点

立川シネマ・ツーで「TOO YOUNG TO DIE」
の極上音響上映
を観たついでに、
シネマ・ワンも調査しようとのことで
シアーシャ・ローナン主演の
「ブルックリン」を観ました。

大学2年生の時に5ヶ月
フランスに留学した
ブンブンにとって
非常に興味あるテーマだぞ~

「ブルックリン」あらすじ

閉鎖的なアイルランドの片田舎。
姉のススメでアメリカに
移住することにしたエイリッシュ。
アイルランド系移民が多くいる
ブルックリンに単身引っ越した
彼女を待ち受けるのは様々な文化の壁だ。
訛り、社交ダンス、デパートでの接客。
最初は、弱気だったエイリッシュだったが、
仕事先の世話役から簿記の勉強を
勧められ、またイタリア系移民の
男性と出会ったことから彼女の
人生に希望の光が見え始める…

名脚本家:ニック・ホーンビィの手腕が光る

本作は、「わたしに会うまでの1600キロ」
「17歳の肖像」と近年、女性の内面的成長を
描くのが上手い脚本家ニック・ホーンビィ
今話題の「移民」を、
女性の綿密な成長プロセスで紡ぎ出した
傑作だ!

フランス留学していたブンブンには、
すっごく懐かしかったぞ。

内気な少女エイリッシュが、
アメリカという大海原に乗る。
自信のなさから社会に溶け込めず
鬱になるのだが、
簿記とカレシを通じて成長していく。

これだけだったら、
ありきたりな映画である。
本作が偉いところは、
アイルランドに帰ってからを
しっかり描いているのだ。

親族の結婚式で、
エイリッシュはカレシを
ブルックリンに置いて、
アイルランドに戻る。

アイルランドの相変わらず
閉鎖的な空間に辟易し
見下したような振る舞いをする。
まさによく留学帰りの日本人
にありがちな「外国かぶれ」を
しっかり描いているのだ。

そして、最初は「アメリカかぶれ」
で現地人からしたらウザイ感じの
エイリッシュ。
アメリカとアイルランド、
二つの故郷の中でどう
アイデンティティを創り上げて
自立していくのかを取捨選択し、
立派な女性になる
ところまで入念に描かれていて、
ブンブンの大学2年~現在まで
を照らし合わせてしまい
泣きそうでした。

シアーシャ・ローナンと美術が凄い

そして、何よりも本作を
盛り上げるのは、
緑と赤と青の強烈な
コントラストで描かれる
世界観だ。

町山智浩によると、
本作ではエイリッシュの着る
服がやたらと緑が多いのは、
アイルランドの色だから。
つまり、故郷の色を
忘れないようにしている
とのことだそう。
非常に効果的に使われる
緑の使い込みに惚れ込みました。

また、アイルランド女優
シアーシャ・ローナン
(Saoirse Ronan:
ゲール語から来ている
名前なので、読めませんw)

の演技のコントラストが
素晴らしい。

前半はあどけない、
おどおどした感じ
なのだが、ラストには
立派な「大人の女」に
なっている。

可愛いから美しいに
変わる、そして間に
「ヤラシイ」まで
魅せてくれる
彼女に大拍手な作品でした。

小話:劇中の気になった台詞2つ

本作では、前半の英語は聞きづらいのだが
後半になると一気に聞き取りやすくなる。
その中でも、エイリッシュとカレシの
恋の駆け引きが面白い。

男は、何でも気安く
「I LOVE YOU」
と「LOVE」という単語を
使いたがる。
一方、エイリッシュは
奥手なのでゼッタイに
「LOVE」を使おうとしない。
「I LIKE YOU」と
「LIKE」を多用する。

男と女の恋の価値観の
違いがよく分かる言葉遣いを
知れる。

また本作の英語を聞いていて、
時々「ボキ」というシーンがある。
字幕も「簿記」なので、
英語でも「簿記」を「ボキ」と
発音するのかと思った。
実際に調べてみると、
「簿記」は英語で
「BOOKKEEPING」
と書き、
ブゥキと発音するとのこと。
これは聞き間違えるよねw

P.S.立川シネマ・ワン

シネマシティ
シネマシティ555
シネマワン
立川シネマ・ワンは至って普通の映画館
角川シネマ新宿に近い感じかな~
ただし、音響設備にはこだわっているのか、
音は良いです。
あと、予告編やCMが少ないのも
またいいですね~

ブンブンの留学経験記

フランスでケータイを買うの巻き
フランスのチョコレート工場見学
フランスの辞書事情
語学LANGUEの授業
学校でファッションショーを開いてみた

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