劇場版ガールズ&パンツァー
監督:水島努
声の出演:淵上舞、茅野愛衣、尾崎真実etc
評価:70点
最近の日本は、トリッキーな萌えキャラで
アニヲタを魅了するマーケティング戦略が
横行している。アイドルだったり、
戦艦だったり、はたまた女性を魅了すべく
刀と美男子をコラボさせたりetc
世界が見たらあまりにもガラパゴス過ぎる
日本のアニメ、キャラクター事情に
ドン引くであろう。
さて、そんな日本が萌えキャラと戦車を
組み合わせた商品を開発した。
その名も「ガールズ&パンツァー」。
なんと、女子高生がスポーツとして
戦車で闘うスポ根アニメだ。
華道・茶道、つぎに戦車道と
女を磨くツールとして戦車が
用いられているイモータンジョーも
ビックリ世界観なアニメが遂に劇場版化!
誰が、少女がティガー戦車に乗るなど
想像できただろう?
ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル
対象作品にも選ばれてしまったこともあって
ブンブン観てきたぞ！
前評判だとどうやら戦車版マッド・マックス/怒りのデス・ロード
らしい。果たして…
何故か｢フューリー｣より興奮!
マジで怒りのデス・ロードだ!
…噂は本当だった。冒頭から戦場だ。
一般市民大丈夫なのかと思う程、
しかもキュンキュン女子高生が
｢実弾だから燃えるよね～｣と
熱く戦車について語り出す。
えっつ!
均衡状態が一気に崩れて、
大勢の戦車がチェイスを繰り広げる。
…本当に怒りのデス・ロードだ!
(ロシア語、フィンランド語を話す者すら現れる)が
思い思いに語り合いながら轟音鳴り響かせ
大砲を撃ちまくる撃ちまくる。
最初はどん引きだったが、
主観映像を取り入れてくるので
まるで観客も萌えキャラと戦場にいるようで
段々テンションが上がってくる。
前座30分くらいの死闘だけでヒャッハーである。
おっつこれはアタリかな!
勝ったのに廃校?
この手の劇場版は、上映前に
アニメでのあらすじを語ってくれる。
どうやら廃校寸前だった高校を
戦車部の人が大会で強豪を倒したことにより
廃校を免れたそうだ…
しかし、本作ではこともあろうか、
夏休みに再び勝手に学校を廃校にされてしまう。
おいおい、ココは大洗、日本だぞ!
廃校にするなら3月にしようよ、
口約束であれ折角少女達が
頑張って強くなって大会で優勝したのに
このオトナの事情は凄惨すぎる。
仕方なしに、少女達は疎開する。
なんか、ドラマパートが壮絶すぎて
ついていけないw
もはや、戦車はもちろん、車を運転する、
巨大輸送機を輸送する彼女たち。
民法を行使して極悪なオトナを
撃退しようとする少女達
人間じゃねぇ(汗
そして、最強過ぎる少女達の
尽力で再び廃校をかけた戦いを
始めるのだが、ルールきちんと
決めとけよと思う程お互いに
酷い手を使ってくる。
少女側は、勝手に知り合いを自分の学校に
転校させまくり、増援を大量に呼ぶ。
相手は、敵を殲滅する巨大砲大を
直前に認可させる。チート戦車を
導入する。
もはや仁義もくそったれもない。
これはスポ根ものではない
｢マッド・マックス｣だと
思わなければついて行けないであろう。
しかし、突っ込みどころ多すぎる
ドラマパートを終えてからの最終戦争は
素晴らしい。
昨年、当ブログでも紹介した
ティガー戦車と戦う映画｢フューリー
｣
がゲキアツだったが、それを余裕で
越えます。仲間との斬新な連携プレイ、
主観によるリアルな戦闘描写、
そしてキャラクターの個性の活かし方
が本当に上手い。
こればかりは初心者でも唸らせる。
もしあなたがTOHOのフリーパスポートを
持っているのなら、是非ともこの作品は
観るべきであろう逸品でした。
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