“Ç”映画「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」:スポ根としてみると…

留学、飛行機と言えば日本より早く
近日公開作品を観られる楽しみがある。

アンジェでは、
ロバート・ロドリゲスの
「シンシティ」続編が
公開されていて、
テンションアゲアゲなり(≧∇≦)
予告編にまた痺れたぜ!

さて今回紹介する作品は、
「グレース・オブ・モナコ
公妃の切り札」だ!

モナコ公妃になった
ヒッチコックが
大好きだった女優が
シャルルドゴールと
戦う話である。

監督は「エディット・ピアフ」の
オリヴィエ・ダアン。

戦うケリーを演じたのは
ニコール・キッドマンである。

うーん、完全にプロットが
「英国王のスピーチ」
と一緒なのだが感動しない…

確かに映像をヒッチコック風に
描き、特にキッドマンが
車を運転するシーンは
「泥棒成金」そのもの。
しかも、ヒッチコックが
惚れるのも分かる。
キッドマンがめっちゃ美しく
描かれているのだ!

しかし、この公妃が
「マーニー」で女優業復帰する
のを諦め
(ティッピ・へドレンが
ヒロインを演じた)、
ドゴールを説得し、
モナコが仏領になるのを
防いだ話を映画化するのは
非常に難しい。

まず、この作品のプロットは
「スポ根」ものである。
「ロッキー」「レスラー」のように、
負け犬が頑張って敵を倒して
感動を呼ぶ。

この作品は、
既に成功した人が新たな強敵を
倒すべく特訓する時点で観客の
共感を得にくい。

そして、主人公である
グレース・ケリー
は元女優である。
しかも、仏語は
フツーに話せるのだ。

そんな彼女が強敵倒すべく
さらに仏語を特訓するのは、
例えるならば
仏語流暢な人が
フランス留学する
ことを理解する並みに
共感を得にくい。

かと言って、完全伝記ものと
して描くのも皇室ものだから、
「英国王のスピーチ」の脚本家
デヴィッド・サイドラーのように
想いを込めまくらんて厳しい。
(サイドラーは自身の吃音体験と
英国王をシンクロさせた)

故に映像は綺麗だが、
要予習の作品と言えよう。
スポ根ものとして、観てはいかんぞ!
日本では10/18公開!

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