ソロモンの偽証
監督:成島出
出演:藤野涼子、石井杏奈、佐々木蔵之介etc
先日、ブンブンが熱く絶賛した「ソロモンの偽証 前編・事件」。
(前回のレビューはココ
)
あの時は、時間の関係で原作100ページまでしか読んでませんでしたが、
非常に面白く、後から原作1巻読んでもクオリティの高い脚色でした。
後篇が1ヶ月後に公開されると聞いて、
ブンブンは映画版2度、原作1巻約700ページ×3巻を読破する
用意周到さでワクワクしながらダチと挑みましたが、
その前に、今回は一言忠告します。
この作品のエンディング、どう頑張っても
真面目に語るとネタバレ必至、しかも
重要な部分に触れてしまいそうなので、
これから先は自己責任で読んで下さい。
びっくりエンディングな原作をどう脚色するか?
原作を読んだ方なら、分かると思うが、
原作の3巻目のあの終わらせ方酷すぎません?
「全米が泣いた!(全員が泣いたわけではない)」
「マイケルベイ制作総指揮(監督とは言ってない)」
「全米一位(しょぼいランキングで一瞬一位)」
等々キャッチコピーを付けてくるトンデモB級映画
の予告編張りの前編、そして結局B級だった中身
という最悪な事態がそもそも原作で起きてしまっている。
それを、2時間半という
長時間設定で調理しないといけないのだ!
確かに、前篇の映画版はタダそのままストーリーを
コピペするのではなく、あれこれ説話を入れ替えたり
映像演出を切り替えるテクニックを披露。
映画の質は上々だった。
しかし今回、あの酷いエンディング待つ後篇、
あまりに適当過ぎる、時間内に収めようとする
ことだけ考えたような編集に腹が立ってきた。
この1ヶ月のワクワク返せ(怒
ずさんな脚色
この作品のテーマというか、前提として、
「ある事件を巡って、大人や子供が言いたい放題言って
カオスな状況になり尻ぬぐいする」ってことでしょう。
「白ゆき姫殺人事件」みたいに、マスコミや関係者
がグチャグチャになる様子を楽しむもんだ。
しかし今回、あんだけ前作で先生やテレビ局が
嫌らしく生徒の学校裁判や詮索を邪魔していたのに、
大人しすぎるのだ!
チョットマッテ、チョットマッテお兄さん!
一応、原作ではテレビ局の茂木と主人公が
証拠を使った白熱心理戦をしてるよー
それ、個人的に一番観たかったのに、
あっさり終わらせられてショックだ!
あと、物語の鍵を握る樹里の描写。
時間がないからとあんなに雑に
描いたら、タダのキチガイ女じゃん。
確かに、石井杏奈の快演は相変わらず
凄まじいが、原作で彼女絡みの
重要要素のアレなんで入れてないの?
劇場が不穏な空気に包まれる
ダチと前回同様、TOHOシネマズ日本橋
で観たのだが、前篇ではあまり
人入っていなかったのにこの日は満席。
しかし、二時間半を終えての劇場の
雰囲気がどよんでいる。
「えっあんな結末」!
皆さんお怒りの模様。
ブンブンも困った。
今年の映画ランキング。
ベストテン候補に前篇が入っているにも
関わらず、ワーストに後篇が入る
大惨事展開だ!
トンデモ映画を観てしまった日でしたw
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