脚色と脚本の違いって?
よく友達に「脚色賞」と「脚本賞」の違いって何?
って訊かれる。
実は両者は似て非なるものだ。
脚色賞
所謂原作モノ。
小説や漫画を映画化する際、
台詞丸ごと使わないでしょ。
また、時と場合によっては
台詞を付け足したり、構造を変える
必要がある。如何にクールに原作を
映画化したかが求められる。
脚本賞
こちらはオリジナルの内容。
脚色とは違い、一から構想を
練るのでアイデア勝負!
脚色賞ノミネート一覧
1.「アメリカン・スナイパー」
ジェイソン・ホール
2.「LAヴァイス」
ポール・トーマス・アンダーソン
3.「博士と彼女のセオリー」
アンソニー・マッカーテン
4.「イミテーション・ゲーム」
グレアム・ムーア
5.「セッション」
デイミアン・チャゼル
予想
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実は、今回、読書好きには衝撃的な作品がノミネートされている。
あのポール・トーマス・アンダーソンが
クレイジーな文体で有名なトマス・ピンチョンの
「LAヴァイス」を自ら脚色して映画化したのだ!
ブンブン、一読したが、これは危険な映像化だ。
なんたって、ドラッグに溺れているヒッピーな探偵。
ホームズを実在すると思い込んでいる探偵が、
勘とノリで事件を解決する。
しかも、展開はよくあるミステリー
という、普通に映画化したらタダの支離滅裂ドラマ
になりかねないネタを見事に映画化したようだ。
しかも、これはピンチョン最大の迷作「重力の虹」
映画化の練習にあたる。
これは是非とも獲って、登場人物が無数に出まくり
電球やゴキブリまでが物語を語る「重力の虹」
を映画化して欲しい。
脚本賞ノミネート一覧
1.「バードマン」
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥetc
2.「グランド・ブダペスト・ホテル」
ウェス・アンダーソンetc
3.「6才のボクが、大人になるまで。」
リチャード・リンクレイター
4.「フォックスキャッチャー」
E・マックス・フライetc
5.「ナイトクローラー」
ダン・ギルロイ
予想
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今回は、相手が悪かった。
作品賞と監督賞に強敵
「6才のボクが、大人になるまで。」
がいるため、不遇の状態に
陥っている「バードマン」。
ここは是非、こいつに獲って頂きたい。
しかも、脚本なら賞賛がある。
何故なら「6才のボクが、大人になるまで。」はそもそも
脚本なんて言葉悪いが行き当たりばったりで作っている。
故に主人公の反抗期のシーンが欠如している欠点を
持ち合わせているのだ。
「グランド・ブダペスト・ホテル」は、
謎解きを内輪でやっている感じが強く、
観客放置プレイ型。
「フォックスキャッチャー」は
まあまあ心情描写が上手いが、
「バードマン」の多重構成には
及ばないであろう。
「ナイトクローラー」は
かなり良い意味でも悪い意味でも
「盛りすぎ」「やり過ぎ」な脚本。
名言は多いが、攻撃力は微妙だぞ。
予告編リスト
」
・「バードマン
」
・「アメリカン・スナイパー
」
・「イミテーション・ゲーム
」
・「博士と彼女のセオリー
」
・「セッション
」
・「フォックスキャッチャー
」
・「グランド・ブダペスト・ホテル
」
・「UNBROKEN
」
・「LAヴァイス
」
・「ナイトクローラー
」
関連レビュー
1.「フォックスキャッチャー
」
2.「イミテーション・ゲーム
」
3.「博士と彼女のセオリー
」
4.「ナイトクローラー
」
5.「6才のボクが、大人になるまで。
」
6.「セッション
」
7.「UNBROKEN
」
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