The Imitation Game
監督:モルテン・ティルドゥム
出演:ベネティクト・カンバーバッチ,
キーラ・ナイトレイetc
近年N・W・レフンや、
スサンネ・ビアと北欧出身の
監督がアメリカデビューを
するのが流行っている。
今回、アカデミー賞監督賞に
ノミネートされたこの映画の
監督もノルウェーと北欧出身
である。
そんなノルウェー監督
モルテン・ティルドゥムが
英語映画デビュー作で
挑んだのは、
コンピュータ史を習った
人なら知らぬ者はいない天才
アラン・チューリングだ!
彼はまだコンピュータが
一般家庭に普及する遥か前に
チューリングテスト
(別名イミテーションゲーム)
と呼ばれる、コンピュータが
人間と区別できなくなる程
人間らしく振る舞えているか
否かの確認方法を編み出したり、
コンピュータの概念を考案した
人物である。
そんな彼が、エニグマと呼ばれる
超難解な暗号生成機の解読に
挑む話である。
今回のアカデミー賞は
やたらと天才を扱った作品
が多い。
天才ドラマー映画「セッション」
長年続いた黒人差別問題を
大きく変えた天才を描く「SELMA」
ホーキング博士映画
「博士と彼女のセオリー」
などなど。
「博士と彼女のセオリー」が
作品賞に選ばれるのは疑問だが、
「イミテーション・ゲーム」は
伝記ものネタバレ必至なのに
スリル満点の作品だ。
脚色に注目
チューリングが暗号解読する
シーンと、彼の幼少期、
そして戦後逮捕された時の
エピソードを交互に描く。
チューリングが何故、
あそこまで挙動不審かが
段々分かるミステリー調の
話にもう一つギミックを
かませる。
通常、新しい理論やものを
発明や発見するシーンを
観客置いてけぼり
にさせてしまう。
ホーキング博士の伝記しかり
「インターステラー」も
勝手に理論が出来てしまい
観客はついてくるだけだ。
しかし、これは伏線を
張ることで観客に
謎解きを与えるのだ!
そして、謎解きを終わらせると、
アラン・チューリングの
謎について露骨に描き、
バレるかばれないかサスペンス
へと展開させる。
アカデミー賞脚色賞狙える
勢いの凄技である。
但し、この部門には
映像化不可能小説を書き続ける
トマス・ピンチョンの小説を
映像化した「インヘレント・バイス」
がいる。さてどうなるか楽しみだ。
カンバーバッチの演技
そして、カンバーバッチ!
「博士と彼女のセオリー」の
エディ・レッドメインに
比べると地味だが、
あのコミュ障演技めちゃくちゃ
リアルである。こういう理系の
人見たことあるぞw
「8月の家族たち」の時も
そうだったが、
いきなり爆発させる役マジで
上手い。今回は相手が悪かったが、
次回はアカデミー賞男優賞摂って
もらいたいものだ。
今回エディを倒したらマジで
すげ〜がな、アカデミー会員
がキチンと演技の深さを
見ていることが証明されるぞ!
日本では3/13公開!
これから観る人にアドバイス
すると、アラン・チューリングは
天才とだけ頭に留めておこう。
下調べしない方がいいぞ!
「イミテーション・ゲーム」 予告編
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