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【TIFF2017】「レット・ザ・サンシャイン・イン」クレール・ドゥニの観る官能小説

【TIFF2017】「レット・ザ・サンシャイン・イン」クレール・ドゥニの観る官能小説

レット・ザ・サンシャイン・イン(2017)
英題:Let the Sunshine In
原題:Un Beau Soleil Intérieur


監督:クレール・ドゥニ、
出演:ジュリエット・ビノシュ、
グザヴィエ・ボーヴォワ、
フィリップ・カトリーヌ、
ジョジアーヌ・バラスコ、
サンドリーヌ・デュマ、
ニコラ・デュヴォシェル、
ジェラール・ドパルデューetc

評価:100点

クレール・ドゥニ、、、日本では冷遇されまくっている監督で「パリ、18区、夜。」や「美しき仕事」と傑作が多いにもかかわらず、アンスティチュ・フランセの特集上映ぐらいでしかお目に掛かることができない。そんなクレール・ドゥニの新作「Un Beau Soleil Intérieur(内なる美しき陽光)」が東京国際映画祭で上映された。オールタイムベストに「美しき仕事」を入れている矢田部さんのごり押しだろう。フランス本国では、酷評の嵐(というより仏映画サイトAllocineのレビューを読むとクレール・ドゥニ自身、日本における河瀬直美のように嫌われ監督っぽい)なのだが果たして…

「レット・ザ・サンシャイン・イン」あらすじ

中年のシングルマザー・イザベルは次々に男を変えまくる魔性の女。彼女に口説かれた男は、秒で彼女の虜になる。そう出会う男すべてを狂わせるガールだ!しかし、そんな彼女の心には虚無感が渦巻いており…

観る官能小説

開始5秒で、4年前「アデル、ブルーは熱い色」を男友だち、女友だちとで観た時レベルの気まずさがブンブンの背筋を切り裂いた。

本作はまさに観る官能小説だ!冒頭、いきなりジュリエット・ビノシュが長回しの空間で、写実的なAFFAIRをするところから始まる。男友だちの彼女に申し訳なくなった。

そして、美しき画フェチの心を鷲掴みにする空間、BAR、MÉTRO 、VOITURE と舞台を変え、ビノシュが男を魅惑しまくる。嗚呼なんて甘美なんだ。

そして、モザイクのように紡がれるジュリエット・ビノシュ扮する出会う男すべて狂わせるガール(ver.アラフォー)の深い心情、心の深淵を観客に魅せてくれる。

一度会話をすれば、初めて会ったタクシーのあんちゃんですら落とせる女。お持ち帰りもベリベリイージーモードだし、女友だちもいる。

しかし、ふと後ろを振り返ると、本当に感情を共有できる友だちも恋人も居らず、心は常に飢えている。まるでヴァンパイアのように人々の性を吸って生きているが、40歳を超え今にも死にそう。だが、自身のプライドが邪魔をし、本心が全く語れない。

映像があまりにも美しいせいもあり、非常に切なく絶望的な作品でした。ラストの粋さもあり、困ったことに今年のベストテンに入れたい悩ましい作品でした。

恐らく日本公開はしないと思うので、興味ある方は、アンスティチュフランセのサイトを要チェックだ!

P.S.それにしても、グザヴィエ・ボーヴォワ

それにしても今年は、グザヴィエ・ボーヴォワ映画が東京国際映画祭で沢山観られる。「マリリンヌ」と本作で彼が登場し、また彼の監督作「ガーディアンズ」も上映される。ボーヴォワファンにはたまらない映画祭ですな!

第30回東京国際映画祭レビュー

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