【ネタバレなし】「セルフ/レス 覚醒した記憶」美しきターセム世界

セルフ/レス 覚醒した記憶(2015)
SELF LESS(2015)

セルフレス

監督:ターセム・シン
出演:ライアン・レイノルズ、
ベン・キングスレーetc

評価:70点

インド出身の鬼才ターセム・シン
最新作をTOHOシネマズ シャンテ
で観てきました!

「インモータルズ」や
「白雪姫と鏡の女王」

当ブログでも紹介した
「落下の王国」

といった、
一見普通のファンタジーに
見えて圧倒的美しき
ヴィジュアルを
叩きつける
ターセム・シン。

彼の最新作は、デビュー作
「ザ・セル」に原点回帰
したようなサスペンスだぞ!

評判も高かったのだがいかに…

「セルフ/レス」あらすじ

莫大な富を築いた余命わずかの老人。
彼は、怪しい博士の誘いに
乗り、ある若者の肉体を
手に入れるが…

ボンクラ向けファウスト

よく、TSUTAYAのアクションコーナー
に置いてありそうなパッケージと
内容に見える作品。

しかし、流石はターセム・シン。
只のファンタジー、ボンクラ映画な
訳がありません。
物語の底にしっかりと、
クラシック要素を敷いていらっしゃる。

今回のテーマは「ファウスト」!
結構忠実にゲーテの「ファウスト」を
再現しています。

「ファウスト」のあらすじはといいますと、
ある傲慢な老人が悪魔と契約し
若返る。そしてリア充と化し、
ある女の人とラブラブになるが、
悲劇が起きてしまう。
「話がちがうじゃねぇか」と
悪魔に詰め寄り、決闘する
という話。

やはり古典の物語を下地に
敷くことで、映像で
遊べる。

「セルフ/レス」では、
若い肉体を手に入れた
老人が新しい肉体が
持つ記憶に悩まされる
というシーンがある。

通常この手の「記憶」を
扱った映画って、
映像がぼんやりと
ぼかされているじゃないですか。

しかし、本作は終始
映像が綺麗。
まるでドキュメンタリーのような
ハイパーリアリズムがそこにあるのだ。
VRの機械や、最前列で観たら
まるで自分が映画の世界に
入ったかのような錯覚を
起こすほど映像が鮮明である。

そして、アクションも
デッドプール

」こと
ライアン・レイノルズ
の手数の多さ。
コイツはただものじゃねぇ!

次々と迫り来る刺客と、
新事実にのめり込みめます。

確かに脚本的には…

とはいえ、もちろん惜しい部分も
あります。
老人と、魂が憑依した
ムキムキ♪ライアン・レイノルズの
人格が同一人物に見えなさすぎる問題や
終盤の施設のセキュリティが
甘すぎる問題!

エンディングのむちゃくちゃさなど、
確かに変な部分はある。

しかしながら、ターセム・シン
にしか描けない没入感溢れる
映像とボンクラムービーの
化学反応、はこの作品でしか
楽しめないもの。
物語の骨格も
オーソドックス安心設計
なのでターセム・シン
初心者でも十分満足できる
作品だ。

なのでDVDではなく
大スクリーンで
彼の世界観に没入
することをオススメします!

ブロトピ:映画ブログ更新

1 個のコメント

  • 観に行かれたのですね、なかなか面白そうですね。
    ターセム・シン作品は好きなので気になります。

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