日本公開

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【アカデミー賞】『少年の君』アジア映画におけるイジメ描写

『少年の君』は、衝撃的なシーンから始まる。いじめられっ子のフー・シャオディが階段から突き落とされる。校舎から生徒たちがふー・シャオディの姿を見つめる。ある者はスマホでパシャパシャ惨劇を撮る。だが、肝心な死体は観客に提示されない。敢えて提示しないことで、観客の内面にある野次馬根性を引き摺り出す。そして、フー・シャオディの骸に一歩、ニエン(ジョウ・ドンユー)が歩み出ることで、新たな犠牲者を予感させる。

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『ロード・オブ・カオス』停滞に鮮血、それは絶望か希望か?

「メイヘム」を描いた伝記的本作は、音楽伝記映画にもかかわらずテンションは一定を保っている。てっきり、ミュージシャンのドラマティックな人生が展開されるのかと思いきや、停滞に停滞を重ね、微かなステージに立つ時だけが盛り上がりの絶頂となっている。予告編でも魅せてくれる教会炎上シーンも、静かで地味だったりする。これはどういうことだろうか?先日観たデヴィッド・クローネンバーグの『クラッシュ』に近いものを感じた。内なる暴力性の静かな爆発に癒しを求める者たちが停滞のモヤモヤの中で自己を解放させる場所を追い求めているのではないだろうか?彼らは満足しない。あまり客がこないレコード屋で駄話をし、部屋の一角で練習をする。一般人の平凡な人生と変わりない。その中で些細な変化を求める者たちのもがきが生々しく描かれている。だから、伝説的ミュージシャンの遠い世界の物語ではなく、我々の物語のようにみえるのだ。今、コロナで閉塞に押し込められ、微かな変化を求めてもがき苦しむ者にとってこの作品は救いの処方箋となることでしょう。

2021映画

『PSYCHO GOREMAN』サイコ・ゴアマンも領域展開したい!

ミミ(Nita-Josee Hanna)とルーク(Owen Myre)は「クレイジーボール」と呼ばれる謎のドッヂボールで遊び狂う活発兄妹。時間があれば外で荒れ狂い、厨二病まっしぐらな二人は庭先で謎の石を掘り起こす。そのせいで宇宙最凶の怪物を復活させてしまうのだ。かつて、銀河を破壊しようとし地球に封印された彼が復活してしまった為、宇宙連合は混乱し、どうやって始末しようか作戦会議が開かれる。

2021映画

『プロミシング・ヤング・ウーマン』ナイスガイよさらば

クラブで女(キャリー・マリガン)が泥酔している。そんな彼女を遠くから男たちがニヤニヤと品定めしている。そして男が一人近づいて「家まで送ろうか」と優しい声をかけてタクシーに乗り込む。男は下心があるので、彼女を自宅に呼び込み、度数の高いであろうオレンジ色の酒を飲ませ、さらに泥酔させようとする。そして、彼女が「もう好きにして」とベッドで大の字になっているところに、彼が行為を始める。すると、むっくり彼女は起き上がり、シラフの顔で「テメェ何しているんだ?」と問い詰める。ナイスガイのふりをして近づいていく男の化けの皮が剥がれる瞬間を見計らって問い詰める処刑を人生の生業にしているのだ。そんな彼女の手帳にはびっちりとかつて抹殺してきたであろう男をカウントする線が引かれており、彼もその餌食となった。