スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ(2026)
Spider-Man: Brand New Day
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、セイディー・シンク、ジェイコブ・バタロンetc
評価:40点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
夏休みですね。映画祭系映画を好む私にとって夏休みは閑散期ともいえるのだが、今年は毎週のように観たい映画が公開されている。マーベル映画『スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ』もその一つとして公開された。しかし、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』ですっかりマーベル映画に愛想を尽かしてしまい本作を観るか非常に迷った。たまたま健康診断後、丁度良い時間に上映されていたので観ることにした。数年の間にすっかり世界は変わってしまい、もはや私の居場所はないことを悟ったのであった。
『スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ』あらすじ
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に属する、トム・ホランド主演の「スパイダーマン」シリーズ第4作。前作「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」の4年後を舞台に、人々の記憶から消えたピーター・パーカー=スパイダーマンの新たな戦いを描く。
愛する人たちを守るため、全世界の人々から自分の存在の記憶を抹消する道を選んだピーター・パーカー。自分のことを誰も知らないニューヨークで孤独に暮らしながら、スパイダーマンとして犯罪と戦い、街の人々を守ることに全力を尽くす日々を過ごしていた。しかし人々のスパイダーマンへの期待が高まるにつれ、そのプレッシャーが彼の存在そのものを脅かし、命に関わる身体的変異を引き起こしてしまう。時を同じくして、街では不可解な犯罪が頻発し、かつてない脅威がスパイダーマンに迫る。
共演にはMJ役のゼンデイヤ、ネッド役のジェイコブ・バタロンら前3作でおなじみのメンバーに加え、MCUドラマ「デアデビル」「パニッシャー」に登場するフランク・キャッスル=パニッシャー役のジョン・バーンサル、「アベンジャーズ」のメンバーであるブルース・バナー=ハルク役のマーク・ラファロも参加。監督は前3作を手がけたジョン・ワッツに代わり、「シャン・チー テン・リングスの伝説」のデスティン・ダニエル・クレットンが担当。
俺はすっかりマーベルを卒業してしまった件
前作で、全世界の人々からピーター・パーカーの存在を抹消した世界。彼はMJたちとのあり得たかもしれない世界線に想いを馳せながらもスパイダーマンとして責任を果たしていた。そんな彼の身体に異変が生じる。力が上手くコントロールできなくなるのだ。大きな変化を前に困惑する彼の前に人間を乗っ取る謎のヴィランが現れる。
マーベル映画も軌道に乗ってから20年近くが経った。アクションのアイデアは出し尽くされたかのように思えるが、本作ではウェブを用いた生かさず殺さずの宙吊りを物理的に行うアクションを通じ、ピーターが導き出す葛藤の結果を提示している。この手の映画では二項対立を前に苦渋の選択が強いられるが、思索とアクションを密に結び付けることに成功している点好感が持てる。また、今回のヴィランが行う乗っ取り攻撃も連鎖的に人を乗り換えていく身体的運動の面白さ、そしてそれが極まり時間停止が起こった際に見える世界が水に油を垂らした際の不気味な虹色で表現されている様に惹き込まれる。
しかし、なんだろう、登場人物の関係性があまりにも変容してしまい困惑が上回ってしまった。今回、パニッシャーがマーベルのキャラクターであったことに今更ながら気づかされて驚いたのだが、スパイダーマンとのカップリングがあまりにもミスマッチ感がありついていけなかった。またブラック・ウィドウが登場するのだが、私が知っている彼女とは大きく異なっており(後から知ったのだが2代目らしい)これまた困惑した。確かに映画ってそもそもが初見情報に翻弄されながら物語が進む娯楽なのだから何を今更こんなものに困惑しているんだと我ながら思ったのだが、感覚としては夏休み明けに学校に来たらクラスメイトの関係性が変わりすぎていて溶け込めないあの居心地の悪さを抱いたのであった。故に映画は悪くない。俺はすっかりマーベルを卒業してしまったんだなと少し寂しくなったのであった。










