元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯(2001)
監督:羽田澄子
評価:60点
おはようございます、チェ・ブンブンです。
シネマヴェーラで開催されている特集「羽田澄子 生誕百年記念 福祉、芸術、ジェンダーを通して日本を描く」にて『元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯』を観てきた。羽田澄子の作品はほとんど円盤化も配信もされていないため全く触れてこなかったのだが、先日観た『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』が素晴らしかったのでシネマヴェーラに通うことにした。まず、夜勤明けに『元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯』を観て来た。
『元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯』あらすじ
日本の女性運動の先駆けであり、女性による文芸誌「青鞜」の「元始、女性は太陽であった」という宣言で知られる平塚らいてう。「その名を聞くとすべての女性の心に灯りがともる」と羽田監督は言う。生前の映像がほとんどない中、らいてうの生涯を資料や証言によって追う。文学的というしかない心中未遂事件、「青鞜」発刊、政治参加運動、反戦運動、母性保護と、自分の人生と共に思想も広がっていく。思想は私生活に及び、結婚制度に反対して入籍せず、子供も私生児として自分の戸籍に入れた。また、経済的にも家計を支えた。とにかくユニークで魅力的で頑固ならいてうの人間的魅力に溢れた作品!
※シネマヴェーラより引用
テキストだけの存在に肉がつくまで
私は高校時代世界史を選んでいたため、平塚らいてうは中学受験の時に学んだぐらいであった。当時は社会との距離が遠く、平塚らいてう=女性活動家といった単なる文字上の人物でしかなかった。本ドキュメンタリーを観ると、彼女の肉声や姿、ナレーションで整理されていく彼女の轍と当時の社会情勢から全くもって他人ごとではないなと思わずにはいられない。興味深いのは、スウェーデンの女性活動家であるエレン・ケイとの関係性であり、平塚らいてうが編集長を務めた「青鞜」で紹介され日本の婦人活動を推し進めてきた人物であるが、エレン・ケイ自身も彼女にリスペクトを持っていたらしく、スウェーデンの記念館にはらいてうの著作が展示されている話は興味深かった。
また、日本が真珠湾攻撃した時の無謀さを物語る場面は今に通じている。80%もの物資を輸入に頼っている国が大国に戦争を仕掛ける様や物資がカツカツにもかかわらず新聞にて「備蓄は十分」といった見出しで大々的に語られている様のグロテスクさは今の日本そのものであり暗澹たる気持ちとなった。











