『とっととくたばれ』なかなか なかなか なかなか なかなか大変だけど必ず倒すぜ!

とっととくたばれ(2018)
原題:Папа,сдохни
英題:Why Don’t You Just Die!

監督:キリル・ソコロフ
出演:ヴィタリー・カエフ、アレクサンドル・クズネツォフ、エフゲーニヤ・クレッグツェetc

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

ジョン・ウォーターズの年間ベスト2020にて4位に輝いたロシアのヴァイオレンス映画『とっととくたっばれ』を観ました。予告編の段階からドキツいアクションが目白押しとなっていましたが、蓋を開けてみるとかなり変わった作品でした。

『とっととくたばれ』あらすじ


青年と悪徳刑事とその娘が繰り広げる壮絶なバトルを、ブラックユーモアを散りばめながら容赦ないゴア描写とポップな映像で描いたバイオレンススリラー。とあるアパートを舞台に、恋人の父親の殺害を決意した青年、そう簡単に殺されそうにない筋金入りの悪徳刑事、そんな父親に復讐心を抱く娘という3人の殺意が激突し、血みどろの死闘へとなだれ込んでいく。ロシアの新鋭キリル・ソコロフの長編デビュー作。「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2020」(20年10月30日~11月12日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか)上映作品。
映画.comより引用

なかなか なかなか なかなか なかなか大変だけど必ず倒すぜ!

青年はハンマー片手に恋人の家にやってくる。そこには巨漢な父が鎮座していた。イキっている青年だったが、ごつんとハンマーを落としてしまい、いきなり修羅場を迎える。刹那の沈黙。父親は娘を部屋に退避させ、壮絶な戦いの火蓋が切って落とされる。本作の特徴は、なんといってもなかなかなかなか死なないアクションだ。攻撃があるたびに、頭が家具の縁に激突して血だらけとなる。テレビを投げつけようとするが、コンセントに引っかかり、痛い角度で転倒する父、豪快な彼に対してチマチマと攻撃を加える青年の掛け合いが面白い。タランティーノ映画、特に『ジャンゴ 繋がれざる者』なのがあからさまな会話とドヤ顔のクローズアップ、それに銃撃とベクトルと全く異なる方向に飛んでいく過剰さがサスペンスからブラックコメディへと変わっていく。青年は父に吹っ飛ばされて壁にめり込み、まるではちみつを食べすぎたプーさんのようにのめり込むところには爆笑した。そして二段構えで突然、手錠の仕組みを解説し始めるところのセンスにキリル・ソコロフの才能を感じた。

勢い任せな作品であるが、今後もっとトンデモナイアクション映画を作りそうなので期待である。

※画像は映画.comより引用

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