『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』エンジニア胸熱!Stay hungry. Stay foolish.の本質ここにあり!

ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち(2018)
The Hummingbird Project

監督:キム・グエン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、アレクサンダー・スカルスガルド、サルマ・ハエック、マイケル・マンドゥetc

評価:60点

おはようございます、チェ・ブンブンです。

『マネーボール』や『マネー・ショート 華麗なる大逆転』といったビジネス映画の原作を手がけているアメリカの池井戸潤ことマイケル・ルイスの『フラッシュ・ボーイズ 10 億分の1秒の男たち』が映画化されました。カンザス州からNYまでネットワークケーブルを引き、株取引速度を0.001秒早くすることで巨額の富を得ようとした男たちの実話を基にした作品。主演は『ソーシャル・ネットワーク』でFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグ。9/27(金)より日本に上陸しますので観てみました。

『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』あらすじ


野心家のヴィンセントと従兄弟の天才プログラマーのアントンは、カンザス州のデータセンターからNY証券取引所を、直線 1,600km の光回線で繋ぎ、従来よりも 0.001 秒速いネットワークを実現するプロジェクトを立ち上げた。これが実現すれば、株式の高頻度取引(ミリ秒単位の高速で株の売買を行うシステム)において、年間 500 億円以上の利益を得られる。しかし彼らの前には、一万件の土地買収など、苦難に次ぐ苦難が立ちふさがった―。
※Filmarksより引用

Stay hungry. Stay foolish.

エンジニアや凄腕サラリーマンは、刹那の時間短縮に価値を見出す。外資系銀行では入社するとマウスは裏返し、キーボードのみでexcelを使うことを叩き込まれ、圧倒的作業効率を図る。エンジニアは、楽をする為に日夜技術の勉強をする。スティーブ・ジョブズは

Stay hungry. Stay foolish.(貪欲であれ、愚かであれ)

という名言を残しているが、その真意は、ここにあるといえよう。マウス使った方がいいじゃん。キーボードの矢印キーすら使わず[Ctrl + e]なんか特殊なコマンド使ってなんて愚かなんだ?と周りは思うかもしれないが、それを極めると凄まじい利益をもたらすことを彼らは知っていたのです。

本作は、たった0.001秒に人生を捧げたエンジニア達の物語だ。0.001秒なんて何にもできやしない。そんな刹那に何ができるのだろうか?たとえ0.001秒金融取引を早くだけで莫大な富が手に入ると分かったとしても、名古屋城から宗谷岬までの長さを誇る1,600kmもの距離にケーブル埋める為、山や川を血なまこになりながら掘り進め、ケーブルの通り道にある家一軒一軒交渉にあたり、更には嫌な上司の妨害とも闘わければならない。終いには無謀で巨額な負債を抱えて失敗するリスクがあるこのプロジェクトに貴方は挑むだろうか?

Stay hungry. Stay foolish.はたった4単語。非常に簡単なフレーズだが、いかに重く志の高いメッセージかがよく分かる。

我々はなんとなく終着点を知っている。なんならGoogle検索すれば彼らのプロジェクトの行く末が分かる。

しかしながら、当の本人たちは未来など分からない胃がキリキリするほどの修羅場をひとつひとつ突破しながら、未来を掴もうともがく。Seize the day.(その日を摑み取れ)と暗示をかけながら。

映画としては意外に泥臭く地味に見えるのですが、エンジニアには刺さり、明日を生きる勇気を与えてくれるサプリメントムービーでした。

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